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Z-rider 5’9”x19-1/2”x2-3/16”
z-riderと書いて、ズィーライダーと読む。
このボードがあこがれのサーファーであり、伝説の千葉公平さんが俺にシェイプしてくださった生まれて初めてのボード。
大阪まで佐川急便で陸送され、弊社とおる経由で手元に届いた。
グリーンルームフェスティバル大阪の搬入日。
搬入もそこそこに会場である名村造船所跡地駐車場でそのフォルムに見とれていた。
柔らかなアウトラインの曲線。
レイルの丸み、コンケイブ、ロッカー、テイルボリューム全て芸術品だ。
すぐに乗りたいが目の前は大阪港。
このイベントが終われば静岡へ取材旅行だ。
折しも台風2号が発生し、こちらに向かってきている。
静岡に付く頃にはうねりは届くだろう。
なんと運がいいのだろう。
これもZライダーの生まれついての徳なのだ。
ネーミング好きな俺はすでに「Z(ズィー)ちゃん」と名付けた。
さて、その2日後。
湘南鎌倉、材木座海岸のニッポンレンタカーで車を借り、愛想の悪い女店員に言われるがまま
名前を間違えた(舟木光秀)契約書にサインし、静岡に向けて出発。
免許書を見ながら書いているのにどうして?と苦笑い。
晴れた国道134号線、途中平塚は松風町のUSKEさん家で寝袋、ランタンをお借りし、西湘バイパス、136号線を南下していく。
湯河原、
熱海、
伊東と過ぎ、
景色はぐんぐんと美しくなっていく。
すばらしいドライブ日和。
以前湘南に住んでいた頃は波が無くなると伊豆に行っていたなあ。
青い海、白い砂、やさしい人たち。
おいしい食事にお酒。
白浜フラット
さらに南下。
多々戸浜は混雑気味なので、次のビーチを探すことに。
というか途中何度か電話して波情報を教えていただいた鈴木直人さんのお店『サーフショップ・リアル』さんに行き、ごあいさつ。
にこにこ顔の直人さんに迎えられ、こっちまでにっこにこ。
直人さんは同じ年のすばらしいサーファーです。
今後ともどうぞよろしくおねがいします。
直人さんによると、テイラー・スティールとティム・カレン(カランは誤表記)が来ているそうで、彼らは大浜でサーフしているそう。
ならば俺は入田浜だ!と瞬時に決定。
自販機を過ぎ、公営駐車場に車を停め、海を見ると波は腰くらい。
いいぞ〜。
きれいなターコイズブルーの海に波が白く跳ねている。
ここで処女航海することを決定し、車で窮屈そうにしていたZちゃんを日陰で放つ。
それにしてもこのボードは緑に映える。
まっさらなので、アストロデッキを貼ることに。
そういえばZちゃんとほぼ同じ名前ZーRYDERというデッキパッドがハービー・フレッチャー・プロダクションから新発売となったから、それを手に入れればよかったなあ、とちらりと思った。
これもZ、あちらもZ。
同じ名前で変だな、と思ったら両方の名付け親は俺だったのだから当然なのだ。
そのいわれは姓名判断。
嘘です。
実はアルファベットがAからZ。
要はA=始まり、Z=究極と願い、付けました。
しっかりとパッドを貼り、掌でぐいぐいと押しつける。
本当なら前日に張っておかなくてはいけないのですが、飛行機移動だったもので、最後になってしまいました。
その後、クアッドフィンを取り付ける。
FCSはいいね。
すぽんと入る。
そして各ボックスに独立したネジがあるので安心。
ワックスをノーズまで塗り込み「いざいざ」と入水する。
おお、パドリングがやたら速いことに気がつく。
公平さんにお願いしたストリンガー付近にある「隠れ浮力」のおかげなのだろう。
それにしても「隠れ」という単語には魔力が潜んでいるようで、ぞくぞくする。
隠れ家
隠れ里
隠れ事
そのうち隠れフィンというのもできたらいいのに。
隠れテイクオフとかね。
隠れバレルもあるな。
これはチューブが深すぎて見えなくなるから隠れバレル。
隠れバック
カットバックのリエントリーのしぶきで一瞬消えるのってかっこいいぞ。
隠れ着水
これもオフザトップやダンプフローターの着地の際にスープの跳ね上がりで消えちゃうやつです。
コンテストだったら盛り上がるだろう。
コンテストに出ない俺は自分で実況をしてみる。
「WCT第4戦チリ・アリカ。
ものすごい波が押し寄せています。
クリス・ワード、アンディ・アイアンズを破った謎の仮面東洋人がファイナルヒートに進出しています。彼の国籍は日本。好きな食べ物はうどんと書いてあります。
セットが入った!
1本目の波。
乗るボードはフォーカラット、Zライダー。
なんと5’9”!
多くの選手が6’6”前後を使用しているのにかなり短い。
しかも4フィンです!
ゼッケン黒は彼の付けている黒い仮面とコーディネイトされじつに神秘的です。
選手達の間ではカメンノ・ニンジャ・クロカゲとささやかれています。
余談ですが、ヒートの合間にはブッカケウドンを食べていたと報告されています。
掘れ掘れのピークをテイクオフ!隠れています。
そのままバレル。
出てきてから大きな大きなカービングからフックにスラッシュを決め、そのまま隠れ、いやチューブインです!
出てくるとすぐに隠れレイバックからまたもやバレルです。
最後のセクションに大きなオフザリップ、また泡に隠れました。
1秒、
2秒、
3秒。
出てきました!
大きな声援が沸いてます。ニンジャクロカゲの忍び術です。
すごいぞフジヤマジャパン、金メダルだ〜、いや10.0ポイントだ〜〜〜!」
とこんな夢を一瞬で見てしまった。
話が大きく逸れたので入田浜に戻すと、腰波は岸から見るより弱く、腰と思ったが膝くらい。
他のサーファーはテイクオフがやっと。
そんな中、俺はひょいひょいと漕ぎ、ボードに飛び乗り、うねうね〜とフェイスを這い進み、セクションピークにフローターし、そのスピードで最後のクローズアウトにドスンともう一発。
いいねえいいね。
浮力があるので普通だったら終わるところをまだ進んでいる。
もっと行くぞ、と気合いを入れてさらに進むと、フィンが砂にザザッとついて終了。
浅いので飛び降りて大満足の一本目。
いいぞいいぞ。
2本目はフローターの際に前足の押しつけを強くしたらさらに距離を伸ばし、速度も増した。
喜び、にったりと沖で波を待つ。
すると台風2号からのうねりであろう胸サイズがどーんと届く、慌てて波の切れめまで動き、テイクオフすると、全速でダンパー気味のを抜け、最後のメラッにドガンとぶち当てる。
ネオクアッドと呼ばれる新型4フィンセッティングの特徴は切り返し、つまりくるりと返るニンジャのような動きが最大の魅力だ。
そしてなんといっても隠れ浮力だから気になるダックダイブ(ドルフィンスルー)も簡単に決まります。
この日は干潮いっぱいで波がなくなるまで乗り込み、『REAL』向かいのスーパーでチーズとワインを買い込み、下賀茂日帰り温泉に行く。
すると、受付にて「後30分で閉館です」ときっぱりと言われる。
そーか町営だから早いのね、と慌てて湯に浸かり、次の目的地、静岡シークレットを目指したのであった。
(明日に続きます。ZHDDG)
z-riderと書いて、ズィーライダーと読む。
このボードがあこがれのサーファーであり、伝説の千葉公平さんが俺にシェイプしてくださった生まれて初めてのボード。
大阪まで佐川急便で陸送され、弊社とおる経由で手元に届いた。
グリーンルームフェスティバル大阪の搬入日。
搬入もそこそこに会場である名村造船所跡地駐車場でそのフォルムに見とれていた。
柔らかなアウトラインの曲線。
レイルの丸み、コンケイブ、ロッカー、テイルボリューム全て芸術品だ。
すぐに乗りたいが目の前は大阪港。
このイベントが終われば静岡へ取材旅行だ。
折しも台風2号が発生し、こちらに向かってきている。
静岡に付く頃にはうねりは届くだろう。
なんと運がいいのだろう。
これもZライダーの生まれついての徳なのだ。
ネーミング好きな俺はすでに「Z(ズィー)ちゃん」と名付けた。
さて、その2日後。
湘南鎌倉、材木座海岸のニッポンレンタカーで車を借り、愛想の悪い女店員に言われるがまま
名前を間違えた(舟木光秀)契約書にサインし、静岡に向けて出発。
免許書を見ながら書いているのにどうして?と苦笑い。
晴れた国道134号線、途中平塚は松風町のUSKEさん家で寝袋、ランタンをお借りし、西湘バイパス、136号線を南下していく。
湯河原、
熱海、
伊東と過ぎ、
景色はぐんぐんと美しくなっていく。
すばらしいドライブ日和。
以前湘南に住んでいた頃は波が無くなると伊豆に行っていたなあ。
青い海、白い砂、やさしい人たち。
おいしい食事にお酒。
白浜フラット
さらに南下。
多々戸浜は混雑気味なので、次のビーチを探すことに。
というか途中何度か電話して波情報を教えていただいた鈴木直人さんのお店『サーフショップ・リアル』さんに行き、ごあいさつ。
にこにこ顔の直人さんに迎えられ、こっちまでにっこにこ。
直人さんは同じ年のすばらしいサーファーです。
今後ともどうぞよろしくおねがいします。
直人さんによると、テイラー・スティールとティム・カレン(カランは誤表記)が来ているそうで、彼らは大浜でサーフしているそう。
ならば俺は入田浜だ!と瞬時に決定。
自販機を過ぎ、公営駐車場に車を停め、海を見ると波は腰くらい。
いいぞ〜。
きれいなターコイズブルーの海に波が白く跳ねている。
ここで処女航海することを決定し、車で窮屈そうにしていたZちゃんを日陰で放つ。
それにしてもこのボードは緑に映える。
まっさらなので、アストロデッキを貼ることに。
そういえばZちゃんとほぼ同じ名前ZーRYDERというデッキパッドがハービー・フレッチャー・プロダクションから新発売となったから、それを手に入れればよかったなあ、とちらりと思った。
これもZ、あちらもZ。
同じ名前で変だな、と思ったら両方の名付け親は俺だったのだから当然なのだ。
そのいわれは姓名判断。
嘘です。
実はアルファベットがAからZ。
要はA=始まり、Z=究極と願い、付けました。
しっかりとパッドを貼り、掌でぐいぐいと押しつける。
本当なら前日に張っておかなくてはいけないのですが、飛行機移動だったもので、最後になってしまいました。
その後、クアッドフィンを取り付ける。
FCSはいいね。
すぽんと入る。
そして各ボックスに独立したネジがあるので安心。
ワックスをノーズまで塗り込み「いざいざ」と入水する。
おお、パドリングがやたら速いことに気がつく。
公平さんにお願いしたストリンガー付近にある「隠れ浮力」のおかげなのだろう。
それにしても「隠れ」という単語には魔力が潜んでいるようで、ぞくぞくする。
隠れ家
隠れ里
隠れ事
そのうち隠れフィンというのもできたらいいのに。
隠れテイクオフとかね。
隠れバレルもあるな。
これはチューブが深すぎて見えなくなるから隠れバレル。
隠れバック
カットバックのリエントリーのしぶきで一瞬消えるのってかっこいいぞ。
隠れ着水
これもオフザトップやダンプフローターの着地の際にスープの跳ね上がりで消えちゃうやつです。
コンテストだったら盛り上がるだろう。
コンテストに出ない俺は自分で実況をしてみる。
「WCT第4戦チリ・アリカ。
ものすごい波が押し寄せています。
クリス・ワード、アンディ・アイアンズを破った謎の仮面東洋人がファイナルヒートに進出しています。彼の国籍は日本。好きな食べ物はうどんと書いてあります。
セットが入った!
1本目の波。
乗るボードはフォーカラット、Zライダー。
なんと5’9”!
多くの選手が6’6”前後を使用しているのにかなり短い。
しかも4フィンです!
ゼッケン黒は彼の付けている黒い仮面とコーディネイトされじつに神秘的です。
選手達の間ではカメンノ・ニンジャ・クロカゲとささやかれています。
余談ですが、ヒートの合間にはブッカケウドンを食べていたと報告されています。
掘れ掘れのピークをテイクオフ!隠れています。
そのままバレル。
出てきてから大きな大きなカービングからフックにスラッシュを決め、そのまま隠れ、いやチューブインです!
出てくるとすぐに隠れレイバックからまたもやバレルです。
最後のセクションに大きなオフザリップ、また泡に隠れました。
1秒、
2秒、
3秒。
出てきました!
大きな声援が沸いてます。ニンジャクロカゲの忍び術です。
すごいぞフジヤマジャパン、金メダルだ〜、いや10.0ポイントだ〜〜〜!」
とこんな夢を一瞬で見てしまった。
話が大きく逸れたので入田浜に戻すと、腰波は岸から見るより弱く、腰と思ったが膝くらい。
他のサーファーはテイクオフがやっと。
そんな中、俺はひょいひょいと漕ぎ、ボードに飛び乗り、うねうね〜とフェイスを這い進み、セクションピークにフローターし、そのスピードで最後のクローズアウトにドスンともう一発。
いいねえいいね。
浮力があるので普通だったら終わるところをまだ進んでいる。
もっと行くぞ、と気合いを入れてさらに進むと、フィンが砂にザザッとついて終了。
浅いので飛び降りて大満足の一本目。
いいぞいいぞ。
2本目はフローターの際に前足の押しつけを強くしたらさらに距離を伸ばし、速度も増した。
喜び、にったりと沖で波を待つ。
すると台風2号からのうねりであろう胸サイズがどーんと届く、慌てて波の切れめまで動き、テイクオフすると、全速でダンパー気味のを抜け、最後のメラッにドガンとぶち当てる。
ネオクアッドと呼ばれる新型4フィンセッティングの特徴は切り返し、つまりくるりと返るニンジャのような動きが最大の魅力だ。
そしてなんといっても隠れ浮力だから気になるダックダイブ(ドルフィンスルー)も簡単に決まります。
この日は干潮いっぱいで波がなくなるまで乗り込み、『REAL』向かいのスーパーでチーズとワインを買い込み、下賀茂日帰り温泉に行く。
すると、受付にて「後30分で閉館です」ときっぱりと言われる。
そーか町営だから早いのね、と慌てて湯に浸かり、次の目的地、静岡シークレットを目指したのであった。
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プロフィール
名前:Naki 2009 または船木三秀
HP:NAKISURF
性別:男性
職業:専門職
趣味:海
自己紹介:
11年暮らしたカリフォルニアからノースハワイ島に住みかえ、毎日クオリティの高い波で波乗りをしています。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。
こちらは長年培ったサーフ業界のコネクションを活かし、世界で一番誇れるWEB STOREを目指しておりますので、どうぞご覧になってください!
ぜひ!
どうぞよろしくお願いします。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。
こちらは長年培ったサーフ業界のコネクションを活かし、世界で一番誇れるWEB STOREを目指しておりますので、どうぞご覧になってください!
ぜひ!
どうぞよろしくお願いします。
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13ft 16sec @314(NW)_リアルイナリーズ崇拝者より_間隔は16分?_ピンボケ愛の日_長くなったリーシュ_サメ君でサーフ_D大先生のSF_2灯フラッシュ_津村隊長ありがとうございました!
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