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朝起きると大雨だった。
メール返信、そして動画用の下地デザインをしているとあっというまに出発の時間が来た。
外はまだ雨で真っ暗。
今日から南西うねりが入るというので、ホワイトハウスに向かう。
サビタ号が海岸線に出た途端に雨が止んだ。
暗い海を見ると頭半程度のセットがブレイクしている。
AVISO DOC 6'1"Proにワックスを塗っているときにリーシュを忘れたことに気づく。
体の調子も良いし、流してもなんとかなるか、とそのまま沖に出る。
ずいぶん干いた岩場からジャンプすると、海水が温かく感じた。
流れで起伏の激しくなった海面を漕ぎながら、「こんな細いボードはひさしぶりだなぁ」と胸が高鳴る。
沖に出ると、セットが来るのはいつものことだが、少し暗くてボトムが見えづらかったのでスルー。
一本乗って、無事にキックアウト。
沖に出ると、クレイグがやってきた。
「いい波デス、早起きしてヨカッタナア」
次にやってきたのはナナミさんで、彼はクレイグのサンディエゴ時代の友人で、先週遊びに来ていた洋平さんをよく知るという。
「風も弱いし波もあって最高だね」と沖を見ていると大きなヒレが出た。
「鮫か?」と身構えるが、鮫のヒレはあんなに丸くない。
なんだろ?
と、その波紋があった場所を凝視していると、姿を現したのはモンクシール(ハワイアン・モンクアザラシ)だった。
なんだぁ。
でもかわいいなあ。
と見ていると横にアオウミガメが泳いでいた。
この海は大自然そのものだなあ、と感動していると沖にイルカの群れがあり、これにもうっとりとする。
セット波が全員に三巡程度した頃マイクがやってきた。
彼は1970年からここで波乗りしているという自称レジェンドなんだけど、あまり大きな波は得意ではないらしく、小さめのセットにチャージする特徴の気の良いサーファーだ。
マイクが混ざり、みんなで波を分け合ってサーフしていると、きれいな虹が出た。
クレイグは「ナナミさんはラッキーだよね、サンディエゴから来て、スグにきれいな虹を見られるのはサイコーデスネ」と言い、それを聞いたナナミくんはうれしそうである。
少しすると、その虹が薄く消え、また大雨が降ってきた。
「雨は寒いよー」と俺が震えると、クレイグは「フナキさんはもっとファット(脂肪)を付けてクダサイ」と返された。
なるほど彼は全く寒くなさそうだ。
雨が止み、風がぴたりと止まり、シートグラス(いわゆる面ツル)・コンディション。
島であるノースハワイではこんな無風は珍しく、そのやさしさと波のなめらかさと優しさに時間を忘れ、先ほどの震えも忘れ、その立ち上がる歓びに満たされる。
波乗りには波の大小強弱だけではなく、こんな要素もあったのだと再確認させられた。
その時、西の空が色とりどりになっていた。
完璧なダブルレインボウだ...。
クレイグにその方向を指さすと、「WOW!」と彼は英語になった。
マイクにも教え、もう一度虹を見ると、今度はトリプルになっていた!
むむ!目の錯覚か?
と思い直し、さらに凝視し、クレイグにこれトリプルだよね、と聞くと「Absolutely(もちろん)」とうっとり顔。
主虹の上部に副虹がかかるダブルレインボウ。
その主虹の上に、角度と太さが違う主虹と同じ色彩位置の虹のアーチでトリプルレインボウ。
いままでは主虹の下に薄い3本目が付いているのは何度か見たが、このダブルに加えて、もう一本別の虹というトリプルは生まれてはじめてた。
「Diffrent angle triple-rainbowデスネ」とはクレイグ。
マイクも「俺は38年間ここでサーフしてきたが、こんな虹は生まれてはじめて見た」と渋い声で静かに興奮している。
ナナミさんは「この世のものとは思えません...」と言いながら見とれている。
俺は「写真を撮れないから頭の中にスケッチしておこう」と色の配列を確かめながら記憶し、家に帰ってきてから描いたのがこれです。↓
背景が青い海と雨雲、そして青空でカメラがあったらブログではなく、ガッカイに報告できる「大物三重虹」でした。
波乗りしすぎて、お腹が空き、後ろ髪引かれながら上がり、今日の波乗り終了。
そういえばノーリーシュだったけど、一度も泳ぐことはなかった。
クレイグに「ヨークやったね、スゴイスゴイ」と評価され笑顔となった。
幸運を呼び込んだAVISO DOCのホワイトプロをパシャリ。
これを撮って車に入った瞬間に、このボードシェイパーであるDOCCYから電話が鳴った。
「変な日だなあ、もしかしたら俺は死んでしまっているのかも?」とうれしく疑いながら彼と会話をする。
DOCCYは「波はどう?」と聞くので、フラットだけどたまにオーバーヘッドのセットが来るよ。
というと、「さすがハワイだなあ、フラットからオーバーヘッドの高さの幅はすごい」と喜んでいる。
彼の広告について少し話し、コロアタウンを抜けながら
「もし俺が死んでいるのだったら虹色の花に囲まれながら波に乗りたい」と無理難題を思いついた。
そのくらい今日の虹は特殊で、そしてきれいでした。
オフィスに戻り、松坂さんの登板なのでMLBコムの生中継を見ながらUSサーファー誌の広告仕事をする。
日焼けで目が痛い。
メール返信、そして動画用の下地デザインをしているとあっというまに出発の時間が来た。
外はまだ雨で真っ暗。
今日から南西うねりが入るというので、ホワイトハウスに向かう。
サビタ号が海岸線に出た途端に雨が止んだ。
暗い海を見ると頭半程度のセットがブレイクしている。
AVISO DOC 6'1"Proにワックスを塗っているときにリーシュを忘れたことに気づく。
体の調子も良いし、流してもなんとかなるか、とそのまま沖に出る。
ずいぶん干いた岩場からジャンプすると、海水が温かく感じた。
流れで起伏の激しくなった海面を漕ぎながら、「こんな細いボードはひさしぶりだなぁ」と胸が高鳴る。
沖に出ると、セットが来るのはいつものことだが、少し暗くてボトムが見えづらかったのでスルー。
一本乗って、無事にキックアウト。
沖に出ると、クレイグがやってきた。
「いい波デス、早起きしてヨカッタナア」
次にやってきたのはナナミさんで、彼はクレイグのサンディエゴ時代の友人で、先週遊びに来ていた洋平さんをよく知るという。
「風も弱いし波もあって最高だね」と沖を見ていると大きなヒレが出た。
「鮫か?」と身構えるが、鮫のヒレはあんなに丸くない。
なんだろ?
と、その波紋があった場所を凝視していると、姿を現したのはモンクシール(ハワイアン・モンクアザラシ)だった。
なんだぁ。
でもかわいいなあ。
と見ていると横にアオウミガメが泳いでいた。
この海は大自然そのものだなあ、と感動していると沖にイルカの群れがあり、これにもうっとりとする。
セット波が全員に三巡程度した頃マイクがやってきた。
彼は1970年からここで波乗りしているという自称レジェンドなんだけど、あまり大きな波は得意ではないらしく、小さめのセットにチャージする特徴の気の良いサーファーだ。
マイクが混ざり、みんなで波を分け合ってサーフしていると、きれいな虹が出た。
クレイグは「ナナミさんはラッキーだよね、サンディエゴから来て、スグにきれいな虹を見られるのはサイコーデスネ」と言い、それを聞いたナナミくんはうれしそうである。
少しすると、その虹が薄く消え、また大雨が降ってきた。
「雨は寒いよー」と俺が震えると、クレイグは「フナキさんはもっとファット(脂肪)を付けてクダサイ」と返された。
なるほど彼は全く寒くなさそうだ。
雨が止み、風がぴたりと止まり、シートグラス(いわゆる面ツル)・コンディション。
島であるノースハワイではこんな無風は珍しく、そのやさしさと波のなめらかさと優しさに時間を忘れ、先ほどの震えも忘れ、その立ち上がる歓びに満たされる。
波乗りには波の大小強弱だけではなく、こんな要素もあったのだと再確認させられた。
その時、西の空が色とりどりになっていた。
完璧なダブルレインボウだ...。
クレイグにその方向を指さすと、「WOW!」と彼は英語になった。
マイクにも教え、もう一度虹を見ると、今度はトリプルになっていた!
むむ!目の錯覚か?
と思い直し、さらに凝視し、クレイグにこれトリプルだよね、と聞くと「Absolutely(もちろん)」とうっとり顔。
主虹の上部に副虹がかかるダブルレインボウ。
その主虹の上に、角度と太さが違う主虹と同じ色彩位置の虹のアーチでトリプルレインボウ。
いままでは主虹の下に薄い3本目が付いているのは何度か見たが、このダブルに加えて、もう一本別の虹というトリプルは生まれてはじめてた。
「Diffrent angle triple-rainbowデスネ」とはクレイグ。
マイクも「俺は38年間ここでサーフしてきたが、こんな虹は生まれてはじめて見た」と渋い声で静かに興奮している。
ナナミさんは「この世のものとは思えません...」と言いながら見とれている。
俺は「写真を撮れないから頭の中にスケッチしておこう」と色の配列を確かめながら記憶し、家に帰ってきてから描いたのがこれです。↓
背景が青い海と雨雲、そして青空でカメラがあったらブログではなく、ガッカイに報告できる「大物三重虹」でした。
波乗りしすぎて、お腹が空き、後ろ髪引かれながら上がり、今日の波乗り終了。
そういえばノーリーシュだったけど、一度も泳ぐことはなかった。
クレイグに「ヨークやったね、スゴイスゴイ」と評価され笑顔となった。
幸運を呼び込んだAVISO DOCのホワイトプロをパシャリ。
これを撮って車に入った瞬間に、このボードシェイパーであるDOCCYから電話が鳴った。
「変な日だなあ、もしかしたら俺は死んでしまっているのかも?」とうれしく疑いながら彼と会話をする。
DOCCYは「波はどう?」と聞くので、フラットだけどたまにオーバーヘッドのセットが来るよ。
というと、「さすがハワイだなあ、フラットからオーバーヘッドの高さの幅はすごい」と喜んでいる。
彼の広告について少し話し、コロアタウンを抜けながら
「もし俺が死んでいるのだったら虹色の花に囲まれながら波に乗りたい」と無理難題を思いついた。
そのくらい今日の虹は特殊で、そしてきれいでした。
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プロフィール
名前:Naki 2009 または船木三秀
HP:NAKISURF
性別:男性
職業:専門職
趣味:海
自己紹介:
11年暮らしたカリフォルニアからノースハワイ島に住みかえ、毎日クオリティの高い波で波乗りをしています。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。
こちらは長年培ったサーフ業界のコネクションを活かし、世界で一番誇れるWEB STOREを目指しておりますので、どうぞご覧になってください!
ぜひ!
どうぞよろしくお願いします。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。
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13ft 16sec @314(NW)_リアルイナリーズ崇拝者より_間隔は16分?_ピンボケ愛の日_長くなったリーシュ_サメ君でサーフ_D大先生のSF_2灯フラッシュ_津村隊長ありがとうございました!
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