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昨日までの南東うねりは弱くなり、今度は真南からのうねりが届き始めた。



うねり初日なのに良いサイズ。
セットで軽くオーバーヘッドはあった。

これから週末までぐんぐんサイズを上げてくるという。

でも俺は今日から旅に出発するので、その大南には乗ることができない。

いや中米でも同じうねりに乗れるかも?と楽観的に考えることにした。

フライトが夕方からなので、朝一番でホワイトハウスに行くと、横風にあおられてはいたが、無人でいいサイズが来ていた。

ちょうど昨日届いたピストル4+1にデッキパッドとフィンを取り付けたところでもあった。




サイズは6'6"x18-1/4"x2-1/4"で、ひさしぶりの18インチ幅、そしてBD3より46cmも長いボードです。

フィンはFCSのPC5クアッドを装着してみました。



上手く乗れるかなあ?

と岩場から飛び込みパドリングを開始すると、海は風とリーフで荒れタプンタプンしていた。

そこを細いノーズをかき分けるように進んでいく。

速いぞ!

これは忘れていたパドリング速度で、さらに細いノーズが海面のこぶをならすのかあまり気にならない。

ヨロコビながらざくざく沖に進んでいく。

パドリングもサーフィングの一部です。



これはブラックレーベルシリーズで、現在ポリエスター製のボードでは贅の限りをつくされていると言っても過言ではない。
軽く、強くという相対することを現実化した。

そんなことを考えながら沖に出ると、いきなり大きいのがやってきました。

背中にリップを受け、強く重い波を感じてうっとり、じゃなかったうんざり。(笑)

そういえばひさしぶりにここでサーフしたんだけど、岸にあった電柱や建造物が取り払われていて、「山建て」という岸にある複数の建造物を頼りにた位置取りができず、ピークがどこだかわからなくなってしまった。

ここには「開発」という名を盾に平均2億円以上の邸宅が7500件建てられるらしいけど、俺は昔のままの緑の丘がいいなあ。

と新しい「山建て」に四苦八苦しながらピークを探す。

何本か乗ったところで思ったのが、このミニガンからガンに代表される細く長い系のサーフボードデザインは波に乗るのに楽だということ。

切り立ってもうダメ、という斜面でも滑り出してみると、波から落とされずに張りついてくれるからメイク率が格段に上がる。

これは大波はやはりガンタイプが一番なのだろう、と伝えられるだけある。

逆にガンを使いこなせるようになるのが中〜大波へ乗るためのステップかもしれない。

ひさしぶりのミニガン(コールはこのタイプのデザイン全てに「ピストル」と名付けている。ガンとしないところに彼のこだわりが隠されている)で波を滑り、その切り返しの角度が既存のより多くついていることに気づいた。

軽い切り返しとなり、トップでヒラー、ボトムターンでグワーっと、軽妙である。

よく考えるとこれはクアッドフィンのセットアップだから軽妙なので、それにしてもガン系ボードにクアッドとはヌーボー(新しい)で、これは和菓子界の「いちご大福」のようなものだろうか、とチラリと思った。

このままインプレッションを書いていきたいのだが、もうすぐ出発なので本日はここまでとします。

ピストル最高!



ではでは行ってきます!

まずはノースハワイからロスアンジェルスまで、ハワイ時間で深夜2時到着です。

そこからまたブログを書きますね。


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何日か前のですがアップし忘れた画像があり、今日はそれからスタートします。

ノアと闘牛に行き、彼にはBD3、俺にはDVS。


©U-Ske Photo

ノアが一番好きなボードがこのBD3で、ある意味(長さ)彼にぴったりなサイズとも言える。


©U-Ske Photo

NAKISURFにくる最近のお問い合わせで一番多いのが「AVISO・BD3はこれより小さなサイズは制作されるのですか?」というものです。

実際に乗ってみて、この5'0"x 20-1/4"x 2-5/8" は62kgの俺にはオーバーサイズなのだが、許容範囲内のサイズだということがわかった。

なぜならばAVISO版は少しテイルラインを絞ってあり、さらにファイヤーバットテイルなので、水抜けが良く、テイルを沈ませやすいので、それが要因なのかもしれない。

で、AVISOのジョンとCOLEと協議を重ねた結果、これから制作が開始されるAVISO版BD3のセカンドモデルサイズはこれより大きくなりそうです。

(発売予定8月末日頃)

船木のセカンドモデルへの独断予想は、

5'0"x 20-1/2"x 2-7/8" でして、「長さを5'0"から動かさない」という当初のルール通りならばこの程度のサイズでしょう。

ファーストモデル5'0"x 20-1/4"x 2-5/8"の推奨体重が、

初心者〜52kg

中級者52kg〜63kg

上級者60kg〜72kg

プロ、マエストロ(達人)65kg〜78kg

だったので、セカンドモデル・5'0"x 20-1/2"x 2-7/8"(仮サイズ)を

初心者〜58kg

中級者59kg〜70kg

上級者68kg〜80kg

プロ、マエストロ(達人)68kg〜86kg

としてみました。

このBDシリーズは、飛行機のチャージはかからず(カウンターにてウエイクボードと申告してくださいね)、車(南島でタクシーにも載せました)、電車、はたまたお部屋の片隅にぴったりはまるBDシリーズをぜひ!


©U-Ske Photo

シエィ(・ロペス)から「フロリダでいい波に乗ったよ」とメールが来た。

そこには深くバレルインしたシエィがいて、なんとこれもAVISOだ!



最近プロサーファーたちにもAVISOブームで、サーファー誌のジェイソン・ケンウオージーも友人プロサーファー用に新作AVISOを持って、4週間におよぶメンタワイ・ボートトリップに向かった。

AVISOの乗り心地はある意味非常に独特であります。
俺が生まれて初めて乗ったのがカリフォルニアで、その時はあまり好きなフィーリングではなかった。

コンサバティブというのかな、今まで乗ってきたサーフボードの感覚に慣れきっていて、その変化を自身で受け入れなかったのだ。

その後、鹿島で乗った時に光が見えたというか、それはオフザトップで勝手にーー自動操縦でボードが切り替わっていくようなすばらしい感覚だった。

とまあ、そのままAVISOを好きとなり、それは今でも続いている。

たまにポリエスターやEPSに乗ると、このAVISOの特性(中空なので波のフックで沈ませ続けると高速ターンとなる)を活かして、同様に派手な高速ターンができるようになった。

AVISOは新時代の製品で、カーボンファイバーを使用しているため環境にもやさしく、耐久性が良く、美しく、起伏に富んだデザインも高熱圧着制作のため実現できる。

このまま永年「AVISOの開発チーム」に係わっていきたい、と思っている。



(お知らせ)
一昨日発売されたサーフファースト誌に



見開き連載ページ「ただいま撮影中」にエルサルバドルの波や色々が掲載されています。



(お知らせー2)
さらにさらに先日発売されたBLUE誌の



巻頭に私コラムが掲載されております。



ぜひお手に取ってみて下さい!


なぜか豊かなカリフォルニア、日本で育った目で見るとさまざまなことにそう感じる。

サンクレメンテから一番近いMLB球場「エンジェルス・スタジアム」。↓
住んでいた頃は長谷川さんはもちろん佐々木さん、イチローさんを見によく通いました。





↑コールのホームグラウンド、サンクレメンテピア。
クリス・ワード、ドノバンもここでサーフィングを始めた。



北西うねりで正体を現すシークレット、「マリポサ」への入り口。
もちろん今日は波のかけらもありません。↓



そんなこんなでドライブをして、コールの工場に到着。

いきなり大人気商品ブラックダイヤモンドのブランクスが目に飛び込んできた。



名匠コールはいつもにっこにこです。



今日仕上がったボード群。



マイケル、メイソン、ココ・ホー家族のそれぞれのボードも完成しました。

メイソンがコールボードをお気に入りで、それが家族に飛び火したようです。



コールとAVISO社(ニック)とのミーティング風景。

王子ニックの本業はAVISO社の営業部長なのである。



シェイプルームでメインデザインのコンセプト、仕様をコールからおさらいしました。
ここから魔法のボードが誕生するのです。



新しいコンセプトボードをチェックするニック。



ランチ時だったので、ニックの提案でサンクレメンテの「タカヨ」というお寿司屋さんに行きました。



↑これは俺が考案した「NAKIROLL」。

白マグロ、ご飯の代わりにアボカドを入れてもらいました。

おいしいおいしいおいしいおいしいおいし の4-3/4星。惜しい!



↑大食漢のコールと昨日の試乗会に活躍してくれたロボも大好きな日本食にうっとり。
週1度は通っているそうです。

セルフタイマーでパシャリ↓



今日のシェフはニシこと西村さん、コスタリカ在住のさすらうスシシェフ、ルーディさんの直弟子です。

ごちそうさまでした!



コールチームと、ニックとはここでお別れし、俺はここから一路ロスアンジェルスに向かいます。



5番、110,10フリーウエイを乗り継ぎ、ラブレア通りにきました。

このお花屋さんの「Good morning sunshine」(お陽さまおっはよう)

というサインにやさしい気持ちとなる↓



かっこいい建築。



洋服が大好きな俺は、メルローズプレイスにあるマークのお店にも行く。
ここでは店長のデレックと仲良くなり、今度波乗りを一緒に行く約束をしました。

他にチェックしたのはリプレイ、セオリー、ディーゼル、そして古着屋です。



ラブレアとサンタモニカ通りがぶつかる交差点の裏、フォーモサを入って奥にある名門スタジオ。



そこで「ドノバン・フランケンレイターバンド」がニューアルバムのレコーディングしているという。

厳重な警備を通過すると、エルサルバドル以来のドノバンがこのようににっこにこで迎えてくれました。



弊社とおるにとっての神はベン・ハーパーで、そのベンちゃんTシャツと白のベルボトムがかっこいい。



コードとブリッジ進行をバンドメンバーに伝え、アコースティックオンリーの曲の数々を歌い上げるドノバン。

エルサルバドルの時とは違う彼にしびれました。
やたらかっこいい。



次の曲の終わり方が「G」を主張するドノバンと、他のメンバーは他の2曲の終わりもGだから却下したい、とすこし論議となった。

俺的にはGでもEでもいいのになあ、と感じる。

とにかく、そんなことにはめげずにどんどん進行するレコーディング。



バンドメンバーたちと。



終わってスタジオを出るとロスアンジェルスはすでに夜景であった。



今日もよく動きました。
少し疲れている顔をパシャリ。
今日もお疲れさまでした。

(昨日からの続き)



ネバダはミンデン空港に着き、



滑走路で対面したBD3を抱えて、



AVISO本社工場訪問後、



ジョンの友人であるケニー宅に夕食に招かれた。

まだ普通に雪が残るシエラ山脈斜面にここはある。

冷えたデッキにうっとりとするニック。



ケニーのお父さんのテッドは美食家で知られていて、それはおいしいステーキを焼くという。

レモンハーブを塊の肉に擦りこみ、強い炭火で15分、そして175度のオーブンで20分、一度オーブンから出して30分。

最後に80度のオーブンで10分暖めたという肉をカットして出てきたのがこれ。



アメリカに来て、色々なステーキを食べたけど、このテッド印のお味は

おいしいおいしいおいしいおいしいおいしい の5つ星!

ケニーの友だちが作ったという赤ワインとのマリアージュ(相性)も完璧。



シーザーサラダ、そしてチキンスープで湯がいて、黒砂糖で味を整えたアスパラガスも絶品でした。



ゴーメィ(グルメ)調理人のテッド。

人口500人だったネバダ州首都カーソン市に住み81年を見てきたそうです。
(現在は58000人)



「若い人とお話して、勉強させてください」

という謙虚な語り口が印象的でした。

こちらがケニー家族。



2月にジョンたちを日本で案内したというだけで、ここまで招いていただき光栄です。

他に日本でお世話をした土井さん、高林さん、早川さん、マーボーさんも来てください、とのことです。

義理堅いアメリカ人です。

俺とニックが通されたのが、ゲストハウスと呼ばれる家で、これが広い広い。

このゲーム室、



巨大スクリーンのTV&DVD、(このソファの向かい)



ワインセラー、サウナ室、ジュースや水ボトルに満たされた冷蔵庫があり、アメリカってすごい豊かな国なのだなあ、と実感しました。

↓これは俺の泊まった部屋で、硬さを調節できるベッドに寝たのは初めてで、ここで睡眠不足を解消させていただきました。



朝起きると、きれいなお花と、



朝陽の差すダイニングに



テッドが淹れてくれたグルメコーヒーと、フルーツ各種がお皿に盛られていました。



それがおいしく、写真を撮ったのでここに公開します。

まずはこの季節の旬であるストロベリーに



ブラッドグレープフルーツ、バナナ、オレンジ、



ネバダ新聞に感動するニック。(ネバダなんだからあたりまえだけどね)



AVISO社を訪問する時刻が迫ってきたので、荷をまとめお借りしたトラックでカーソン市を後にする。



スティック(マニュアルギア)は苦手だとニックが言うので俺が運転する。



凍っていそうな路面。

そして制限速度が時速105kmというスピードの一般道がやたら速く、スリリングなドライブであった。



大好きなトレーダージョーズを発見!



マニアなほど好きなので「行きたいなあ」という気持ちをぐっとこらえ、さらにミンデン市に進む。



こうして雪山を見ながらの高速ドライブは生まれて初めてで、少し前まで未開で熱帯のエルサルバドルにいたことを考えると不思議な気持ちである。

空港脇のAVISO本社に到着すると、



昨日完成したばかりのBD3のシリアルナンバー#002シルバーが出迎えてくれた。



浸水テスト用の水槽。



このホースをリーシュプラグにつなぎ、全てのAVISOボードに空圧をかけて検品している。



商品管理のマット。



工場マネジャーのロン。



これからカリフォルニアまで戻るためのフライトがあるのだが、天気予報が「この後、強風」というのを受けて、急遽予定を繰り上げるためにかけつけたブルースと、このカーボン加工工場の創始者のトム・オモハンドロ。



昨日であんなに揺れたのだから、強風となったら命がけのフライトになるのだろうな。(怖)

トムの作っている部品と、トムのお父さんが作った自動車。



工場に入ると、昨日に引き続き大人数のクルーによるAVISOボード製作中であった。

8本目、つまり#008のBD3がクック(調理)されている。



ロングボード制作部。

今日はスタンドアップパドルボードと、CJモデルが製作されていました。



エポキシ樹脂シートとPVCシート、そして航空機に使用される特級クラスのカーボンファイバーを重ねて製作するAVISOボード。



実際に製作工程を見るのは圧巻である。

昨日のnaminori kozoさんのコメントにもあったが、次元が違います。



こちらは新作コールのBD3ファイヤーバットのデッキ部。

グラブコンケイブが見事。



バリを取り除く、サンディングルーム。



サンディング待ちのボード群。



フィンプラグを取り付け中。

これはFCSクアッドですね。



リーシュプラグはこの通り。

黒光りがじつに美しい。



ここで「風が吹いてくるから早く」というブルースの声を合図に工場を後にする。

ここから徒歩30秒で機に到着すると、すでに来ていたジョンがBD3#001と#002を積み込んでいた。



BD3は小さいので荷物室にもこの通り。(奥なのですが、見えますか?)



命を預けるコロンビア400号機。

それにしてもかっこいいなあ。



強風になるというので、祈るように副操縦席に座るジョン。

リラックスしなさい、と肩を揉んであげました。



ミンデン空港はほとんどというか全く飛行プランがないので、管制塔からの離陸許可も10秒で下り、すぐに離陸する。

さっきまでいたAVISO社はもうマッチ箱の大きさとなった。



今日は追い風が50ノットというコンディションなので、高度21000フィート(7000m)を目指すという。

俺たちはシリアスな酸素ボンベを装着した。



凍結した湖を上から見ると、さまざまな水色なのだなあ、と感じた。



ブルースの予想通り、強風の乱気流を受けて機は紙飛行機のようにふわふわとなる。



そんな中、ブルース機の最高速285ノット(写真は間に合わず283ノット)、つまり時速約524kmを達成。



速いから乱気流での落ち方も半端ではなく、大げさではなく墜落か!?という落下をする。

その中でなんとかアメリカ本土の最高峰であるホイットニー山14,505 feet (4,421 meters)の山頂を撮影する。

雪がすごい。



ウイキペディアで調べると、麓からの風景はこう見えるのですね。



実に広い山頂であった。

このシエラネバダ山脈を越えると平地カリフォルニア。



スモッグが立ちこめ、住宅が密集している。
うーん。

目的地オレンジカウンティが近づくと、フリーウエイが広く入り組んできた。



空港入路を確かめながら、



到着。

往路は向かい風であったので2時間半かかったのだが、追い風だとさすがに速く、なんと最短だという1時間15分の超飛行だった。



飛行機酔いでげっそりしているニックと#002



「紅の豚」マニアの俺はやはりにっこり。



この後、ロボと俺とニック、そしてジョン&ケニーでBD3の試乗に行くことになった。

(明日に続きます)



(前回、VOL1前編からの続きです)




JJ:OK、コンセプトボードに話を戻すと、ぼくの考え方だと年代別、20代のサーフィングを極めようとしている人には、現行のぼくのコンテストボードに乗ってもらい、30代はラディカルツイン。

NAKISURF:ラディカルツイン?

JJ:うん、その話には伏線があって、前にアラモアナで(ベン・アイパ)と会ったとき、アキラ(・アイパ)が5才の誕生日にお父さん(ベン)が削ってくれたツインフィンの話をしたよね。

そのボードがジャック(・ジョンソン)の昔の家にあったんだ。

よくみんなで集まったときにガレージにある昔のボードとかフィンが折れちゃったのとか、変なシェイプのボードを選び、パイプやバックドア、そしてププケアでチャレンジ系のオモシロ・サーフセッションをするんだけど、そのうちにみんな調子の良いボードってわかってくるんだね。

でね、その中の1本がすごく調子良くて、それがアキラの5才用ボードというわけ。

ケリー(・スレーター)は、あのボードでバレルの中のアップダウンテクニックをおぼえたんだよ。

結局そのツインボードをみんなで取り合うほどで、それがベースになっているのさ。

短く速い、それを普通のボードを乗り飽きた30代のサーファーたちに提案したいな。

コンセプトボードというわけではないけど、ニューブリード(新種混合)ボード。

そのツインフィンは速く、ルースで、少し挑戦的になるだろう。

そう、(フォーカラットの)Zライダーの逆行進化版とする。


(注:ジャック・ジョンソンの前家はププケアにあり、そしてベンジ・ウエザリーが現在のボルコムハウスに住んでいて、ケリー・スレーター、アキラ・アイパ、タマヨ・ペリー、カラニ・ロブ、ロブ・マチャド、純たちが両方の家を行ったり来たりし、テーラー・スティールの処女作「モーメンタム」の素材となったという経緯がある)


NAKISURF:そのボード、今すぐ欲しい。本当に。

JJ:だろ?俺も欲しい。(笑)

NAKIの考えた飛行艇コンセプトを40代サーファーに向けて、これはもうすぐ完成するね。

南島に送ってもらうんだって?



↑先ほど南島に届いた飛行艇コンセプトボード。
詳細は後日!


俺も今月末からバリに行くからそのボードを試したいな。

新しいコンセプトのサーフボードってすごいね。

どんな走りをするんだろうか?

50代はノーズ幅を少し出して、クラッシックなシングルフィンにしようよ。

ギラギラ鈍く光っていて(グロス&ポリッシュのこと)、このベイビークイーンみたいに簡単に波に乗れて、渋みがかったターンができるのを。

↓これが噂のベイビークイーンで、この美しいマスターピースに純城コンセプトのひねりを加えるのです。




50才クラスのサーファーらしいラインやマニューバーになるように最初からデザインしてシェイプしたらどうだろうか?


NAKISURF:それかっこいいなあ。

Zライダーで大好評だった隠し浮力、そしてシングルフィンの左右に小さなFCSプラグを付けて、普通のフィンを縮小し、1/3サイズのキールスタビライザーも装着可能というのはどうだろう?

JJ:完璧だな。

公平さんに連絡しよう。


(了、収録2−5−08ホノルル、ワードセンター於)


(建国記念日週末の特別編です)


船木(以下NAKISURFとする):今日はフォーカラットの2008年以降の展開をどうするかを話しにきたんだ。

純城(以下JJとする):実はいくつかアイディアがあって、年齢別にコンセプトして、ボードデザインをしてみたらどうかな?

NAKISURF:コンセプトボードだね。

じつは秘密裏に公平さんにお願いして、そのサンプルボードが完成しているんだよ。

JJ:すごいな、それはどんなの?

NAKISURF:飛行艇ってわかるでしょ。あの接水部分ってどれも深いダブルコンケイブなんだ。

飛行機だから着陸のときに高速で着水するでしょ。

そこで超安定させられるのが、深いダブルコンケイブ・デザインなんじゃないかな?って閃いたんだ。

JJ:いいアイディアだね。

確かに高速で海面に着水するわけだから理にかなっている。

今まで誰も気づかなかったんだろうなあ。


NAKISURF:それでね、初心者から中級者に必要とされているのは安定しているサーフボードでしょ。

カイラ(船木長女、12才)が波乗りのときうまくバランスが取れないので、子供にもいいなあ、って思ったんだ。

切り返しのための機能は、波の際どいところでズバンとするわけじゃないから関係ないでしょ。

それよりも波を滑り、曲げて、波面に吸いつくように滑っていけて、転びにくいサーフボードを考案したかったんだ。

それって今までなかったよね。

JJ:ダウンザライン用だ。

それならバックドアとかにもいいね。


NAKISURF:そう。スープでもずっと滑っていける安定性、浮力たっぷりのボードデザインなんだ。

JJ:それをもう公平さんが作っちゃったんだ。すごいな。

NAKISURF:公平さんって多くを語らないけど、ものすごいシェイパーだよ。

マーケティングさえうまくいけば、軽く世界のトップになれるのだろうけど、きっと本人がそれを望んでいないのだと思う。

そんな公平さんにこのサーフボードのコンセプトを話して、スケッチをメールで送って、デザインをお任せしたんだ。

JJ:本当にそうだよ。

公平さんは他シェイパーを軽く飛び越えている。

やはり良いサーファーというのは良いシェイパーになりうる典型だな。

NAKISURF:純は今までアルメリックにJC、そしてアイパ親子等々、古今東西の色々なボードに乗ってきたわけでしょ。

どうして公平さんボードに惚れこんだわけ?

そういえば、純が公平さんボードに初めて乗った日は、俺もダイヤモンドヘッドで一緒にサーフしたけど、その感動というか、あれを見た俺は驚いたね。

JJ:あんなにレスポンスとアクセルレーション(加速性能)がいいボードは生まれて初めて乗った。

ライトハウスのセカンドセクションでポーンってスピードがついて、しかもコントロールしやすかった。

あの時にボクは「すごい!」って感じたよ。

NAKISURF:純が考える「良いサーフボードの条件」って何?

JJ:ロッカーさ。

ロッカーに尽きるね。

トップシェイパーでないデザインはロッカーを出せないから、それを工面するためにコンケイブで調節しているんだ。

だめなシェイパーの削ったボードは持てばすぐにわかるさ。

ロッカーが美しくないんだ。


NAKISURF:もっと具体的に言うと?

JJ:ちょっとその手帳を貸して。(とスケッチを描き始めた)

いいサーフボードのロッカーはこういう線なんだ。


(↑下の線が純の言ういいロッカーライン)

でもボードにロッカーを付けるというのは難しいはず。

コンピューターシェイプでもなんでも良いロッカーというのは少ない。

というのは保管の段階でブランクスがねじれるからね。

でも公平さんのは全てこの線が完全に、しかも美しく表現されているんだ。

NAKISURF:よくわかる。コールも「俺はロッカー精度を上げようと日夜腐心している」って昔に言っていた。

(次回VOL2に続きます)


↑の虹は月曜日のよりも大きなアーチだった。

あまりにも大きいので、パズルみたいに何枚も撮り、それをフォトショップ機能の写真貼り付けで編集したのです。

いまだに雨が多く、先日乗り継いだビッグアイランドは洪水だそうで、この島はでは俺の車が浸水しました。(笑)

でも、このように虹だらけなので、ハッピーアロハです。



西に行くと晴れているので、イナリーズに届いたばかりのバットフィッシュを持ち込みました。



ここにも虹が!



特徴というか、2007年度版との大きな違いはテイルエンドがせり出していて、



「PC-5 QUAD」を装着。
これにはクアッド+1で、トライにもツインにも変化します。
(注意!5フィンとしないでください。信じられないほど重くなります。でも罰ゲームにはいいかも)

よく見ると、以前よりシングルコンケイブが長く、深くなりました。



なぜコンケイブが深くなったのかをコールに電話して聞くと、「ロッカー精度が上がったからコンケイブを深く入れることができたんだ」そうです。

なるほど。手に持ったらかっこよく、なぜか感動してしまったのはそのせいだったのかも。


イナリーズの掘れすぎるテイクオフセクションも難なくメイクし、



速く、長いトラックを波面に残して、



カットバックでここまで沈ませても、失速するどころか加速しました。

写真を見ると一目瞭然なのですが、バランスの悪い、もっと言うとシェイプの悪いボードはこの時点で変な濁流スプレイがボードから発生するのです。

ビデオを撮っていてこの濁流を見たことはありませんか?
シェイパーたちの多くはここもチェックしているそうです。

簡単に言うとボードから「変な飛び」をする飛沫です。

それが一切ありませんでした。

素直で実直、そして速く切れるので、顔が嬉々としちゃう。



これはオフザトップ後ですが、ボードは一切ぶれずにボトムに向かっています。

通常ですとこのホワイトウオーターの「跳ね上がり」に作用されてここが一番難しく、危険な箇所なのですが、それは一切なく魔法のようにメイクできます。(本当)

こんな風に書いちゃうと、「まさか?」と思われるかもしれませんが、その反論はないだろうと確信しているので、あえてこう説明しちゃいました。

オバマとクリントン新大統領候補の確約ではありませんが、断言しちゃいます。

「バットフィッシュ、いやコールボードでサーフィンが簡単になりました」と。



2回目のセッションを終えて上がるころには佳く晴れてきました。

もちろんにっこにこです!

HAPPY SURFING!



(おまけ)

来週、潤ちゃんが出場するバッファロー大会のポスターをオアフ島で発見しました。
でもこれって潤ちゃんぽいぞ。


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プロフィール
名前:Naki 2009 または船木三秀
HP:NAKISURF
性別:男性
職業:専門職
趣味:海
自己紹介:
 11年暮らしたカリフォルニアからノースハワイ島に住みかえ、毎日クオリティの高い波で波乗りをしています。

 私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。

 風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
 その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。

 波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。

 そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。

 同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。

 ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。

 また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。

 こちらは長年培ったサーフ業界のコネクションを活かし、世界で一番誇れるWEB STOREを目指しておりますので、どうぞご覧になってください!

ぜひ!

 どうぞよろしくお願いします。
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