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今日からまた大きくなる日です。
アリューシャン海域からはるばる3000マイル(4800km)旅してきた波がやってきます。
北西ブイをチェックすると12.8ft 15secとあり、一昨日の「13.5ft 14sec」よりは動きが小さいのだけど、波は今日の方がはるかに大きいと言う。
たった1秒の違いなので、大きさがかなり違うのは不思議だ。
風が130(南東)8マイル、これはソフトサンドがオフショア、海軍基地方面ならサイドオフになるというのでとにかく海を見てみようとココと向かう。
途中ガソリンを入れる。
値がずいぶん下がって1ガロン=2.79ドルだった。
円とリッター換算に直すと、1リッターで約72円。
ちょっと前は1リッターあたり120円近かったので、1リットルでほぼ50円違う計算となる。
まあ為替(ドル)も下がり、オイルも下落したからで、少し前まではソフトサンドまで往復10ドルかかっていたので、今は7ドルと考えると3割も安くなった、と車の中で暗算していた。
元々計算は苦手で、でも多くのアメリカ人と商取引していて、その多くの人がうまく計算できないことに気がついた。
例えば70ドルのものを25個買うと、1750ドルだと暗算できますよね。
7x2=14、7x5=35 つまり1400+350=1750
これをアメリカ人の前でやると、かなり尊敬され、そこからの取引が「こいつにはバカできないぞ」と有利に、安全に進むのです。
で、よくやるのが燃費計算。
これは走った距離をトリップメーターなどで求めます。
「280マイルだな、そしてガソリンが14ガロン入ったので、280÷14=20、1ガロンで20マイルだ」
1ガロンで走れるのかを知るのです。
そしてソフトサンドまでは往復で50マイルだからニッサン・サビタで2.5ガロンかかる計算となります。
で、これは通常でたまにもっと複雑にするために日本式のkmにすることがあります。
280マイルをkm(1.6km=マイル)にすると...まずは16x200として320。そして残りの80マイルを16x8として、、128。
128+320=448kmだ、と求めます。
それから1(米)ガロンが3.7854リットルなので、およそ3.75。
つまり3と3/4というように分数にしちゃいます。
さっき入れたガソリン、14ガロンをリッターに換算すると、まずは10x3=37.5となります。
それ(37.5)を覚えておき、残った4ガロンを(3x4=12)、として、4の3/4は3だから合わせて15。
さっきの37.5+15とすれば合計が52.5となり、14ガロンは約52.5リッター強、つまり約53リッターと求められました。
で、最後の燃費計算です。
えーと448÷53でサビタのリッターあたりの燃費が求められるのですが、難しいのとそこまで正確を期さなくていいので、450km、50リッターとしちゃいました。
5x9=45
として、1リットル=約9kmと完成しました。
ああ、疲れた。
でもこんなことをガソリンを入れるたびにやっている(毎回ではないですよ)と、こんな俺でも計算できるようになります。
120x45とかの数字もアメリカ人が計算機を使っている間に求められ、「こいつはスゲエ」とかなり尊敬されるので、オススメします。
そんな計算をしていると、海軍のゲートに着いた。
ここは911以降、警備が厳重となり、あらかじめ自分の全ての情報を知らせて、バックグラウンドチェックをされ、その審査に通ったもののみにカードが発行されます。
それと免許証等のIDを携行し、かなり厳重な入り口のセキュリティを通過した人だけが入場できる場所です。
もちろん俺も持っていて、だからこの中はフェデラル(Federal=連邦政府)の法律なのです。
さらにここは交通違反等も厳罰なので、制限速度、一時停止等かなり気をつけています。
さて高波警報が発令されている海はというと、
(HIGH SURF WARNING FOR NORTH AND WEST SHORES)
Surf along north facing shores will be 18 to 22 feet today
という予報通りに大きかった。
風が強く、曇天で、少し雨もぱらぱら来ている。
このメジャーリーグベイと横のプアケニケニはこの北西うねりをダイレクトにキャッチする場所だそうで、その通り、リーフが波の形を保持する限界に達しているように見えた。
「スゴイ!」と波をチェックしていると、「どーだ?」デレックが現れた。
彼のトラックの後ろには8'0"のガンと7'0"を積んでいて、やる気満々だ。
デレックはホワイトハウスのレジェンドで、南側では一番上手で、強く、しぶといサーファーだ。
夏はトレーニングのために一切リーシュをつけないと言う。
このデレックがホワイトハウスの6フィートオーバーを軽くメイクしたのを見たときは「世の中は広い」と腰が抜けた。
彼はプロではないが、プロ以上の実力がある本格サーファーだ。
セットが入ってきた。
強いサイドオフショアにあおられた6フィートの波が3本。
デレックが「これ、たぶんめちゃくちゃいいぞ!行こうぜ」と言いながら彼の黄色のガンにワックスをかけはじめた。
「よし、俺もやろう!」と決意して、BD3で行こうとしたが、風が強すぎるので断念する。
「ずっとBD3でやる」と公言していたのだが、今日だけはこのBちゃんで乗れる気がしなかった。
サビタに積みっぱなしになっていたピストル4の6'6"にワックスをかけていると、デレックが「もっと長いのはないのか?」と聞く。
これか5'0"だけだよ、と答えると、困ったような顔をして笑ったので、どのくらいがベストなのか?
と尋ねると、「うーん、8フィートだな」と言う。
俺も少し困ったが、まあいいや、と着替え、俺にとっての幸運の印であるペリカンTをおまじないのようにベストの上から着た。
こんな日はサーフウオッシュというより「お守り」として使用するのです
さらにきちんと用意した新しく太いリーシュを付けて沖に向かう。
これで板を捨てて潜れるぞ、とキリリと気合いが入った。
先発したデレックはいきなりゲッティングアウトしていく。
見ていると、彼はするりとセットの合間に沖に出てしまった。
ダックダイブいらずである。
「よくセットの間隔がわかるなあ。さすが」と心から感心しながら満潮と大波でびしゃびしゃに現れた砂浜を上流に歩く。
うねりは右方向から来ているので、海全体が右から左へ動いている。
大きなセットが来た。
デレックは風にあおられながらそれを越える。
軽く8フィートはあった。
これからうねりがもっと大きくなるというので、これ以上波が上がってしまったらどうしよう?と怖くなる。
「このセットサイズでもインパクトを2発喰らったら、水を飲んで溺れるかも」と弱気になる。
セットが止み、「よし行こう!」と決意するのだが、右側の沖にうねりの影が見えた。
あれが波の影なのか、またはただ単に海面の影なのかはわからないので、少し静観していると、やはり大きなセット波だった。
ドイーンと、10フィートオーバーが入ってきた。
「嗚呼」とデレックを見ると、彼はチャンネル側(左沖)に本気で漕いで1発目をなんとか越えた。
あれを自分に置き換えると、海への恐怖で胸が締め付けられる。
背骨が冷やりと硬くなった。
2発目は同サイズだが、デレックはもうすでに平気な位置に逃げ切った。
目の前のインサイドブレイクは5フィートぐらいの猛烈なショアブレイクがゴフーンと低く、鈍い音を立てている。
天気も悪いからか海の色も冴えず、感覚的にものすごく怖くなった。
「入るのやめようなかあ」
と弱気の俺も登場してきた。
でもせっかく2週間この日のために鍛錬してきたのにもったいない、挑戦しなくては、という俺もいた。
次の中セットが来ている間に俺は「行こう」と決めた。
俺は男なのである。
でもここで男を選択して、天に召されて新聞騒ぎになる、ということもありえるなあ、身辺整理もしていないし、まずいなあ、とまた弱虫の俺が現れた。
ブログのコメントでも「無理しないでくださいね」といただいていたし、無理しないことも男だよな、と逃げに入る。
でも「一度決意したことは通そう」となり、最後のセットが入ったときに
「今だ!!ぜひ!!」
とパドルアウトする。
ひさしぶりのピストル(ミニガン)はノーズが細く、海面の凸凹もあまり拾わずに安定している。
よし行け行け、セットよ来るな、来ないでください、と願いながら全力パドルで沖に進む。
よーしいいぞ、このまま行け!
とパドルをしていたら沖に出てしまった。
やった、デレックと同じだ!
と喜んでいたら沖の海面が動いた。
やばい、セットだ。。。
と焦り、でも怖さを感じないように無心で沖にパドルし、小さなうねりを越えると、大きいのが来ていた。
もしかしたら喰らってしまうかも、それもパドルアウトしていきなりはまずいぞ、と感じたら恐怖で吐きそうになり、腕がすくみ、肩と腰の関節が硬くなった。
うわわわーとなるのを抑え、抑えながら一発目の波を越える。
ダックダイブするほどではなかったのだが、少しでも沖への距離を稼ぐために波のトップより低い位置でボードを深く沈める。
海の中に入ると音が止み、海面に出るとまた音が戻ってきた。
やはり2本目が来ていて、これよりも大きく、位置的にはかなり危険である。
「そのままだ」、「そのまま」と波に願い、風に乗りながら沖へと全力で進むと、そのオフショアの作用なのか、深すぎるのか、この波はブレイクを止めた。
やったぁ、とそのまま波のトップに潜り、波の裏側に出ると、3本目は小さいのだけだった。
はぁー。
と心の底から安堵する。
岸から見ているときはこのセクションは無人のオフザウオールだぁ!
「YES!ぜひ〜」
とやっていたのに実際に沖に出てみると、こんな波様にはどうやったら乗れるのですか?と敬ってしまった。
単純に怖いのです。
とにかくこの沖の深い海底ラインを確保しながら下流のデレックがいるメジャリーグベイの沖に向かう。
深い海、風に飛ばされた波の飛沫がすごい。
いきなりカイル鞠黒の友だちがここで鮫に襲われたことを思い出した。
彼は右足を食べられてしまったのだが、それもこんな雨曇りの暗い日だったと言う。
こんな波に鮫と、2重恐怖となりながら早く早くとデレックのところに急ぐ。
あそこまでいけば、人間がもうひとりいるんだ、と孤独感を吹き飛ばそうとする。
そらには鳥が舞っていて、平和そうだ。
ここは戦場そのもので、いつ大セット、いや特大セットが来て、無慈悲に深く、強く沈められるかわからない。
デレックがいるピークに到着。
「喰らったか?」
と聞かれるが、「大丈夫だった。ギリギリだったけど」
と答えると、「GOOD!」と簡単に返された。
やはりこの人はすごいなあ、と子供の頃初めて仮面ライダーのショーを見たときのことを思い出した。
あれ?
子供の頃の回想はまずいぞ。
人間は死ぬ前に人生を凝縮した走馬燈を見るというからな。
とそちらに向かう意識をシャットアウトした。
沖にセットが見えた。
かなり大きいぞ。
デレックは真っ直ぐ沖にパドルし、俺は左斜め前に動いた。
この波はワイドに拡がり、俺のいる位置まで崩れそうだ。
それはサイドオフショアでギザギザと波の中にコブをつけながら切り立ち、デレックがいきなりボードを岸に向けた。
「えっ、ここから行くのですか?」
と衝撃を受けると、デレックはそのまま飛沫の下に消えていった。
あそこからじゃないと乗れないのかもな、と沖の波を凝視して、自分が切り立った位置からテイクオフしていくイメージトレーニングをする。
次の波も同様だが、風がより強く、コブは膝の高さもある。
波の崩れる音もすごい。
少しすくむ俺がいた。
セットは去り、また平和になったところで、どのくらい自分がすくんでいるのかを確かめようと、海面でボードの上に立つが、いつもは30分でも立っていられるのに5秒も保たない。
やばいなあ。
足も滑る気がするし、なんだか自信がなくなってしまった。
でも波に乗らないで上がるわけにはいかず、乗るしか、または喰らうしかないのだ、と逃げることをあきらめる。
デレックが戻ってきて、「おい次のセットが15フィートくらいあったら俺たちは飛ばされて終わりだな」と恐ろしいことを言う。
デレックはこんなにすぐに大きくなるとは思っていなかったらしい。
「次の波で上がろう」ということとなり、俺はまだ乗っていないので1本勝負ということになった。
「インサイドのショアブレイクがかなり浅くて危険だからファーストセクションを超えたら横には走らずにボードの上で寝て、真っ直ぐに浜に向かうんだぞ、いいか」というアドバイスにまた怖くなる。
岸で波高の倍くらい泡が跳ねている場所をしっかりと見て、その距離を覚えた。
またセットが入る。
1本目をデレックが乗っていく。
俺ひとりになった。
デレックはやはりすばらしいサーファーだなぁ、としんから彼を讃える。
彼の波は途中でクローズアウトして、キックアウトした彼がまた沖に戻ってきた。
人が周りにいるのはなんとなく安心する。
彼に沖に大波が来たときどうするの?
と、ずっと聞きたかった質問をここでする。
「ボードを捨てるんだ。だけどリーシュがついているからほぼ波をくぐり抜けることは不可能なんだ。俺は喰らって後ろ向きに持って行かれることを想像して潜るんだ」と言う。
なんだ、俺と同じだ。
秘密はないんだなぁ、でもよかった、と安心する。
またセットが入る。
デレックが「NAKIこれだ!GOGO!!」と叫んでくれた。
まずはショルダー側を見て、この波が張りすぎていないかを確認し、風に向かってパドリングを強める。
アゴをボードに密着させ、低い体勢で、
「走りはじめてもすぐに立ち上がらない」と呪文のように頭の中で繰り返しながらパドリングを深く、強く、しっかりとしていくと波が近づいてきた。
よし、完璧な位置だぞ!なんてラッキーなんだ、俺は!
と波に押されてパドリング速度が速まる、もっともっと、と漕いで行き、波の速度より早くなったところで、もう2回だけ漕ぎ、立ち上がる。
風がすごく、一瞬何も見えなくなったが、すぐに波の斜面が現れた。
「ひょえ〜、でもぜひ〜!」
とこの恐ろしい海からの逃避行ライドである。
デレックの言うようにファーストセクションを超えたら真っ直ぐに、、、
ものすごい斜面が迫ってくる。
寝たら吸われる、と瞬間的に判断し、立ったままでそれを喰らうことにした。
ドッゴーン!!
とやられた。
「もっと巻かれろ、もっと岸に向かえ!」
と岸に上がりたい俺は泡の中で願う。
かなり巻かれてから上がってくると、岸までもう30mくらいの距離で、俺の命が助かったことを知る。
けれど次の波が来て、波の戻りの流れがまたインパクト方面に引きずっていく。
やばい、とボードの上に寝て、岸に向かってのパドリングを人生最大速度でして、もう一度振りかえると、10m先でズッッドーンっと爆発した。
よかったぁ、とそのままボードを両手でしっかりとつかみ、テイル側に体重をかけた。
大量の泡に押され、ジェットコースターみたいにそのまま岸に向かう、行けー!
そして砂に足が付いた。
やっとこころの底から安堵する。
無事生還だ!
沖を見ると、デレックが最後の波を乗っていて、インサイドセクションで俺と同じような目に遭っていた。
海はすごい、波は怖い!
でもなんとか戻ってきたぞ〜!
と実感してフラフラになりました。
とても永い、一本だけ波に乗ったサーフストーリーとなりました。
全てを思い出しながら油汗をかきながら書いたのです。
長々と(6000字になってしまいました)読んでいただき、ありがとうございました。
■
(お知らせ)
おかげさまで大好評の48時間限定のペリカンTの終了までは何時間かな?
と見たら後7時間となっていた。
(日本時間12月3日正午、ハワイ時間2日の午後5時です)
こうして生きて還って来られる幸運のペリカンTをこの機会にぜひ〜。(こういう宣伝は苦手なんだけど、真実なのです。笑)
アリューシャン海域からはるばる3000マイル(4800km)旅してきた波がやってきます。
北西ブイをチェックすると12.8ft 15secとあり、一昨日の「13.5ft 14sec」よりは動きが小さいのだけど、波は今日の方がはるかに大きいと言う。
たった1秒の違いなので、大きさがかなり違うのは不思議だ。
風が130(南東)8マイル、これはソフトサンドがオフショア、海軍基地方面ならサイドオフになるというのでとにかく海を見てみようとココと向かう。
途中ガソリンを入れる。
値がずいぶん下がって1ガロン=2.79ドルだった。
円とリッター換算に直すと、1リッターで約72円。
ちょっと前は1リッターあたり120円近かったので、1リットルでほぼ50円違う計算となる。
まあ為替(ドル)も下がり、オイルも下落したからで、少し前まではソフトサンドまで往復10ドルかかっていたので、今は7ドルと考えると3割も安くなった、と車の中で暗算していた。
元々計算は苦手で、でも多くのアメリカ人と商取引していて、その多くの人がうまく計算できないことに気がついた。
例えば70ドルのものを25個買うと、1750ドルだと暗算できますよね。
7x2=14、7x5=35 つまり1400+350=1750
これをアメリカ人の前でやると、かなり尊敬され、そこからの取引が「こいつにはバカできないぞ」と有利に、安全に進むのです。
で、よくやるのが燃費計算。
これは走った距離をトリップメーターなどで求めます。
「280マイルだな、そしてガソリンが14ガロン入ったので、280÷14=20、1ガロンで20マイルだ」
1ガロンで走れるのかを知るのです。
そしてソフトサンドまでは往復で50マイルだからニッサン・サビタで2.5ガロンかかる計算となります。
で、これは通常でたまにもっと複雑にするために日本式のkmにすることがあります。
280マイルをkm(1.6km=マイル)にすると...まずは16x200として320。そして残りの80マイルを16x8として、、128。
128+320=448kmだ、と求めます。
それから1(米)ガロンが3.7854リットルなので、およそ3.75。
つまり3と3/4というように分数にしちゃいます。
さっき入れたガソリン、14ガロンをリッターに換算すると、まずは10x3=37.5となります。
それ(37.5)を覚えておき、残った4ガロンを(3x4=12)、として、4の3/4は3だから合わせて15。
さっきの37.5+15とすれば合計が52.5となり、14ガロンは約52.5リッター強、つまり約53リッターと求められました。
で、最後の燃費計算です。
えーと448÷53でサビタのリッターあたりの燃費が求められるのですが、難しいのとそこまで正確を期さなくていいので、450km、50リッターとしちゃいました。
5x9=45
として、1リットル=約9kmと完成しました。
ああ、疲れた。
でもこんなことをガソリンを入れるたびにやっている(毎回ではないですよ)と、こんな俺でも計算できるようになります。
120x45とかの数字もアメリカ人が計算機を使っている間に求められ、「こいつはスゲエ」とかなり尊敬されるので、オススメします。
そんな計算をしていると、海軍のゲートに着いた。
ここは911以降、警備が厳重となり、あらかじめ自分の全ての情報を知らせて、バックグラウンドチェックをされ、その審査に通ったもののみにカードが発行されます。
それと免許証等のIDを携行し、かなり厳重な入り口のセキュリティを通過した人だけが入場できる場所です。
もちろん俺も持っていて、だからこの中はフェデラル(Federal=連邦政府)の法律なのです。
さらにここは交通違反等も厳罰なので、制限速度、一時停止等かなり気をつけています。
さて高波警報が発令されている海はというと、
(HIGH SURF WARNING FOR NORTH AND WEST SHORES)
Surf along north facing shores will be 18 to 22 feet today
という予報通りに大きかった。
風が強く、曇天で、少し雨もぱらぱら来ている。
このメジャーリーグベイと横のプアケニケニはこの北西うねりをダイレクトにキャッチする場所だそうで、その通り、リーフが波の形を保持する限界に達しているように見えた。
「スゴイ!」と波をチェックしていると、「どーだ?」デレックが現れた。
彼のトラックの後ろには8'0"のガンと7'0"を積んでいて、やる気満々だ。
デレックはホワイトハウスのレジェンドで、南側では一番上手で、強く、しぶといサーファーだ。
夏はトレーニングのために一切リーシュをつけないと言う。
このデレックがホワイトハウスの6フィートオーバーを軽くメイクしたのを見たときは「世の中は広い」と腰が抜けた。
彼はプロではないが、プロ以上の実力がある本格サーファーだ。
セットが入ってきた。
強いサイドオフショアにあおられた6フィートの波が3本。
デレックが「これ、たぶんめちゃくちゃいいぞ!行こうぜ」と言いながら彼の黄色のガンにワックスをかけはじめた。
「よし、俺もやろう!」と決意して、BD3で行こうとしたが、風が強すぎるので断念する。
「ずっとBD3でやる」と公言していたのだが、今日だけはこのBちゃんで乗れる気がしなかった。
サビタに積みっぱなしになっていたピストル4の6'6"にワックスをかけていると、デレックが「もっと長いのはないのか?」と聞く。
これか5'0"だけだよ、と答えると、困ったような顔をして笑ったので、どのくらいがベストなのか?
と尋ねると、「うーん、8フィートだな」と言う。
俺も少し困ったが、まあいいや、と着替え、俺にとっての幸運の印であるペリカンTをおまじないのようにベストの上から着た。
こんな日はサーフウオッシュというより「お守り」として使用するのです
さらにきちんと用意した新しく太いリーシュを付けて沖に向かう。
これで板を捨てて潜れるぞ、とキリリと気合いが入った。
先発したデレックはいきなりゲッティングアウトしていく。
見ていると、彼はするりとセットの合間に沖に出てしまった。
ダックダイブいらずである。
「よくセットの間隔がわかるなあ。さすが」と心から感心しながら満潮と大波でびしゃびしゃに現れた砂浜を上流に歩く。
うねりは右方向から来ているので、海全体が右から左へ動いている。
大きなセットが来た。
デレックは風にあおられながらそれを越える。
軽く8フィートはあった。
これからうねりがもっと大きくなるというので、これ以上波が上がってしまったらどうしよう?と怖くなる。
「このセットサイズでもインパクトを2発喰らったら、水を飲んで溺れるかも」と弱気になる。
セットが止み、「よし行こう!」と決意するのだが、右側の沖にうねりの影が見えた。
あれが波の影なのか、またはただ単に海面の影なのかはわからないので、少し静観していると、やはり大きなセット波だった。
ドイーンと、10フィートオーバーが入ってきた。
「嗚呼」とデレックを見ると、彼はチャンネル側(左沖)に本気で漕いで1発目をなんとか越えた。
あれを自分に置き換えると、海への恐怖で胸が締め付けられる。
背骨が冷やりと硬くなった。
2発目は同サイズだが、デレックはもうすでに平気な位置に逃げ切った。
目の前のインサイドブレイクは5フィートぐらいの猛烈なショアブレイクがゴフーンと低く、鈍い音を立てている。
天気も悪いからか海の色も冴えず、感覚的にものすごく怖くなった。
「入るのやめようなかあ」
と弱気の俺も登場してきた。
でもせっかく2週間この日のために鍛錬してきたのにもったいない、挑戦しなくては、という俺もいた。
次の中セットが来ている間に俺は「行こう」と決めた。
俺は男なのである。
でもここで男を選択して、天に召されて新聞騒ぎになる、ということもありえるなあ、身辺整理もしていないし、まずいなあ、とまた弱虫の俺が現れた。
ブログのコメントでも「無理しないでくださいね」といただいていたし、無理しないことも男だよな、と逃げに入る。
でも「一度決意したことは通そう」となり、最後のセットが入ったときに
「今だ!!ぜひ!!」
とパドルアウトする。
ひさしぶりのピストル(ミニガン)はノーズが細く、海面の凸凹もあまり拾わずに安定している。
よし行け行け、セットよ来るな、来ないでください、と願いながら全力パドルで沖に進む。
よーしいいぞ、このまま行け!
とパドルをしていたら沖に出てしまった。
やった、デレックと同じだ!
と喜んでいたら沖の海面が動いた。
やばい、セットだ。。。
と焦り、でも怖さを感じないように無心で沖にパドルし、小さなうねりを越えると、大きいのが来ていた。
もしかしたら喰らってしまうかも、それもパドルアウトしていきなりはまずいぞ、と感じたら恐怖で吐きそうになり、腕がすくみ、肩と腰の関節が硬くなった。
うわわわーとなるのを抑え、抑えながら一発目の波を越える。
ダックダイブするほどではなかったのだが、少しでも沖への距離を稼ぐために波のトップより低い位置でボードを深く沈める。
海の中に入ると音が止み、海面に出るとまた音が戻ってきた。
やはり2本目が来ていて、これよりも大きく、位置的にはかなり危険である。
「そのままだ」、「そのまま」と波に願い、風に乗りながら沖へと全力で進むと、そのオフショアの作用なのか、深すぎるのか、この波はブレイクを止めた。
やったぁ、とそのまま波のトップに潜り、波の裏側に出ると、3本目は小さいのだけだった。
はぁー。
と心の底から安堵する。
岸から見ているときはこのセクションは無人のオフザウオールだぁ!
「YES!ぜひ〜」
とやっていたのに実際に沖に出てみると、こんな波様にはどうやったら乗れるのですか?と敬ってしまった。
単純に怖いのです。
とにかくこの沖の深い海底ラインを確保しながら下流のデレックがいるメジャリーグベイの沖に向かう。
深い海、風に飛ばされた波の飛沫がすごい。
いきなりカイル鞠黒の友だちがここで鮫に襲われたことを思い出した。
彼は右足を食べられてしまったのだが、それもこんな雨曇りの暗い日だったと言う。
こんな波に鮫と、2重恐怖となりながら早く早くとデレックのところに急ぐ。
あそこまでいけば、人間がもうひとりいるんだ、と孤独感を吹き飛ばそうとする。
そらには鳥が舞っていて、平和そうだ。
ここは戦場そのもので、いつ大セット、いや特大セットが来て、無慈悲に深く、強く沈められるかわからない。
デレックがいるピークに到着。
「喰らったか?」
と聞かれるが、「大丈夫だった。ギリギリだったけど」
と答えると、「GOOD!」と簡単に返された。
やはりこの人はすごいなあ、と子供の頃初めて仮面ライダーのショーを見たときのことを思い出した。
あれ?
子供の頃の回想はまずいぞ。
人間は死ぬ前に人生を凝縮した走馬燈を見るというからな。
とそちらに向かう意識をシャットアウトした。
沖にセットが見えた。
かなり大きいぞ。
デレックは真っ直ぐ沖にパドルし、俺は左斜め前に動いた。
この波はワイドに拡がり、俺のいる位置まで崩れそうだ。
それはサイドオフショアでギザギザと波の中にコブをつけながら切り立ち、デレックがいきなりボードを岸に向けた。
「えっ、ここから行くのですか?」
と衝撃を受けると、デレックはそのまま飛沫の下に消えていった。
あそこからじゃないと乗れないのかもな、と沖の波を凝視して、自分が切り立った位置からテイクオフしていくイメージトレーニングをする。
次の波も同様だが、風がより強く、コブは膝の高さもある。
波の崩れる音もすごい。
少しすくむ俺がいた。
セットは去り、また平和になったところで、どのくらい自分がすくんでいるのかを確かめようと、海面でボードの上に立つが、いつもは30分でも立っていられるのに5秒も保たない。
やばいなあ。
足も滑る気がするし、なんだか自信がなくなってしまった。
でも波に乗らないで上がるわけにはいかず、乗るしか、または喰らうしかないのだ、と逃げることをあきらめる。
デレックが戻ってきて、「おい次のセットが15フィートくらいあったら俺たちは飛ばされて終わりだな」と恐ろしいことを言う。
デレックはこんなにすぐに大きくなるとは思っていなかったらしい。
「次の波で上がろう」ということとなり、俺はまだ乗っていないので1本勝負ということになった。
「インサイドのショアブレイクがかなり浅くて危険だからファーストセクションを超えたら横には走らずにボードの上で寝て、真っ直ぐに浜に向かうんだぞ、いいか」というアドバイスにまた怖くなる。
岸で波高の倍くらい泡が跳ねている場所をしっかりと見て、その距離を覚えた。
またセットが入る。
1本目をデレックが乗っていく。
俺ひとりになった。
デレックはやはりすばらしいサーファーだなぁ、としんから彼を讃える。
彼の波は途中でクローズアウトして、キックアウトした彼がまた沖に戻ってきた。
人が周りにいるのはなんとなく安心する。
彼に沖に大波が来たときどうするの?
と、ずっと聞きたかった質問をここでする。
「ボードを捨てるんだ。だけどリーシュがついているからほぼ波をくぐり抜けることは不可能なんだ。俺は喰らって後ろ向きに持って行かれることを想像して潜るんだ」と言う。
なんだ、俺と同じだ。
秘密はないんだなぁ、でもよかった、と安心する。
またセットが入る。
デレックが「NAKIこれだ!GOGO!!」と叫んでくれた。
まずはショルダー側を見て、この波が張りすぎていないかを確認し、風に向かってパドリングを強める。
アゴをボードに密着させ、低い体勢で、
「走りはじめてもすぐに立ち上がらない」と呪文のように頭の中で繰り返しながらパドリングを深く、強く、しっかりとしていくと波が近づいてきた。
よし、完璧な位置だぞ!なんてラッキーなんだ、俺は!
と波に押されてパドリング速度が速まる、もっともっと、と漕いで行き、波の速度より早くなったところで、もう2回だけ漕ぎ、立ち上がる。
風がすごく、一瞬何も見えなくなったが、すぐに波の斜面が現れた。
「ひょえ〜、でもぜひ〜!」
とこの恐ろしい海からの逃避行ライドである。
デレックの言うようにファーストセクションを超えたら真っ直ぐに、、、
ものすごい斜面が迫ってくる。
寝たら吸われる、と瞬間的に判断し、立ったままでそれを喰らうことにした。
ドッゴーン!!
とやられた。
「もっと巻かれろ、もっと岸に向かえ!」
と岸に上がりたい俺は泡の中で願う。
かなり巻かれてから上がってくると、岸までもう30mくらいの距離で、俺の命が助かったことを知る。
けれど次の波が来て、波の戻りの流れがまたインパクト方面に引きずっていく。
やばい、とボードの上に寝て、岸に向かってのパドリングを人生最大速度でして、もう一度振りかえると、10m先でズッッドーンっと爆発した。
よかったぁ、とそのままボードを両手でしっかりとつかみ、テイル側に体重をかけた。
大量の泡に押され、ジェットコースターみたいにそのまま岸に向かう、行けー!
そして砂に足が付いた。
やっとこころの底から安堵する。
無事生還だ!
沖を見ると、デレックが最後の波を乗っていて、インサイドセクションで俺と同じような目に遭っていた。
海はすごい、波は怖い!
でもなんとか戻ってきたぞ〜!
と実感してフラフラになりました。
とても永い、一本だけ波に乗ったサーフストーリーとなりました。
全てを思い出しながら油汗をかきながら書いたのです。
長々と(6000字になってしまいました)読んでいただき、ありがとうございました。
■
(お知らせ)
おかげさまで大好評の48時間限定のペリカンTの終了までは何時間かな?
と見たら後7時間となっていた。
(日本時間12月3日正午、ハワイ時間2日の午後5時です)
こうして生きて還って来られる幸運のペリカンTをこの機会にぜひ〜。(こういう宣伝は苦手なんだけど、真実なのです。笑)
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おはようございます。
昨日お知らせした48時間限定Tシャツのご注文をくださり、本当にありがとうございました。
このタイマーを見ているとなぜかずっと魅入ってしまいます。(笑)
ドドゲの三浦さんに「やられたよ〜、注文数しかつくらないのはエコだね。在庫もいらないから倉庫の場所もいらないし、無駄がない。お前にしちゃすばらしいアイディアだ」と珍しくほめられた。
うれしいのでいつか限定3時間だけの『ドドゲTシャツ』を内緒で作りたい、とふと思った。
昨夜にドノバンからメールで、「明日そっちに帰るから何かしようぜ」とあった。
「波がいいから波乗りだぞ」と返すと、なぜか山も探索してみたくなった。
逆もまた真なり、なのですね。
さて、今日はうねりの中日です。
サイズはずいぶん下がって、セットでダブル程度となってしまった。
最近ずっと大きかったので、このサイズが胸くらいに感じてきて、ダックダイブするのも無心で、つまり意気込まなくなったことに気づく。
『慣れ」というのはすごいもので、このままずっとこの感覚を保っていられればいいんだけどなあ、と願う。
でもまた今夜から大きくなるそうで、平和な波は今日限りとなり、明日からまたタタカイが始まり、大波の下で無常観を味わったりするんだろう。
イナリーズで夜明け写真を撮ろうとしたのだが、あいにくのサイドオンショアの曇天。
風報告は150(南南東)5マイルと言っているが、実際には200(南南西)だったのが悔しいところだ。
この50度の角度の違いは大きい。
なんたって1/6だもんな。
仕方がないので一度沖に出て何枚か撮り、その後長老フレちゃんと「トムクンズ」で合流し、ソフトサンドリーフへ向かった。
風はきっぱりとオフショアで、すでに10ノットくらい吹いていた。
イナリーズとは違う向きなのが不思議です。
海軍の天気予想士のチャーリー・フォックスによると、岬、山の稜線、それら全てが風向きや強さに関係しているのだそうで、こちらもまた深い世界があるようです。
よく知ったソフトサンドリーフのピーク(WHER)から乗ると、途中で岩が付き出してきた。
↓この写真(右側手前)にもあるような岩の出方です。
先週までなかったのになぜ?
と長老に聞くと、
「海は動いているんだな、だから砂が動いた結果なんだな」
でも砂があったとしても浅いのは変わらないでしょ?
と返すと、
「その浅い岩の手前に砂州があったから沖でブレイクしていたんだ。でも先週の大波で砂州が取れちゃったからこれが本来のソフトサンドリーフになったのだ。本来のピークはかなり危険なんだぞ」
というお答えだった、
さらにピークの「WHER」というのは「ワイメアホスピタル緊急救命室行き」の略であるという。
浅いとか浅くないというより、露出しているのはかなり危険で、もう一度思い出すと背中がキリリと冷たくなった。
人がいないからわからないだけで、危険はたくさん潜んでいるのですね。
平和なのは日焼けガールズで、右の子はおしりをより焼こうとして反対の向きになったり、うなじを露出したり「焼き」に懸命なのがわかる。
それにしてもおしりだけ真っ白だ。
テニス焼けなのかなあ?
上がってきて、海を見ながらフレちゃんと仏教とキリスト教についてを深く話し合いました。
長老の話はとても深く、惑星ダゴバに住んでいた大師匠(©スター・ウオーズ)を彷彿させるもので、とても興味深い。
俺が撮るとフレちゃんは俺にも撮らせなさい、と言って撮ってくれるのです。
やさしき、すばらしい先輩サーファーです。
今朝はとても寒かったので、ロングスリーブを着ました。
昨日お知らせした48時間限定Tシャツのご注文をくださり、本当にありがとうございました。
このタイマーを見ているとなぜかずっと魅入ってしまいます。(笑)
ドドゲの三浦さんに「やられたよ〜、注文数しかつくらないのはエコだね。在庫もいらないから倉庫の場所もいらないし、無駄がない。お前にしちゃすばらしいアイディアだ」と珍しくほめられた。
うれしいのでいつか限定3時間だけの『ドドゲTシャツ』を内緒で作りたい、とふと思った。
昨夜にドノバンからメールで、「明日そっちに帰るから何かしようぜ」とあった。
「波がいいから波乗りだぞ」と返すと、なぜか山も探索してみたくなった。
逆もまた真なり、なのですね。
さて、今日はうねりの中日です。
サイズはずいぶん下がって、セットでダブル程度となってしまった。
最近ずっと大きかったので、このサイズが胸くらいに感じてきて、ダックダイブするのも無心で、つまり意気込まなくなったことに気づく。
『慣れ」というのはすごいもので、このままずっとこの感覚を保っていられればいいんだけどなあ、と願う。
でもまた今夜から大きくなるそうで、平和な波は今日限りとなり、明日からまたタタカイが始まり、大波の下で無常観を味わったりするんだろう。
イナリーズで夜明け写真を撮ろうとしたのだが、あいにくのサイドオンショアの曇天。
風報告は150(南南東)5マイルと言っているが、実際には200(南南西)だったのが悔しいところだ。
この50度の角度の違いは大きい。
なんたって1/6だもんな。
仕方がないので一度沖に出て何枚か撮り、その後長老フレちゃんと「トムクンズ」で合流し、ソフトサンドリーフへ向かった。
風はきっぱりとオフショアで、すでに10ノットくらい吹いていた。
イナリーズとは違う向きなのが不思議です。
海軍の天気予想士のチャーリー・フォックスによると、岬、山の稜線、それら全てが風向きや強さに関係しているのだそうで、こちらもまた深い世界があるようです。
よく知ったソフトサンドリーフのピーク(WHER)から乗ると、途中で岩が付き出してきた。
↓この写真(右側手前)にもあるような岩の出方です。
先週までなかったのになぜ?
と長老に聞くと、
「海は動いているんだな、だから砂が動いた結果なんだな」
でも砂があったとしても浅いのは変わらないでしょ?
と返すと、
「その浅い岩の手前に砂州があったから沖でブレイクしていたんだ。でも先週の大波で砂州が取れちゃったからこれが本来のソフトサンドリーフになったのだ。本来のピークはかなり危険なんだぞ」
というお答えだった、
さらにピークの「WHER」というのは「ワイメアホスピタル緊急救命室行き」の略であるという。
浅いとか浅くないというより、露出しているのはかなり危険で、もう一度思い出すと背中がキリリと冷たくなった。
人がいないからわからないだけで、危険はたくさん潜んでいるのですね。
平和なのは日焼けガールズで、右の子はおしりをより焼こうとして反対の向きになったり、うなじを露出したり「焼き」に懸命なのがわかる。
それにしてもおしりだけ真っ白だ。
テニス焼けなのかなあ?
上がってきて、海を見ながらフレちゃんと仏教とキリスト教についてを深く話し合いました。
長老の話はとても深く、惑星ダゴバに住んでいた大師匠(©スター・ウオーズ)を彷彿させるもので、とても興味深い。
俺が撮るとフレちゃんは俺にも撮らせなさい、と言って撮ってくれるのです。
やさしき、すばらしい先輩サーファーです。
今朝はとても寒かったので、ロングスリーブを着ました。
HIGH SURF ADVISORY FOR NORTH AND WEST FACING SHORES THROUGH SUNDAY
ハワイ州に大波注意報が発令されました。
Surf along north facing shores will be 18 to 22 feet this afternoon.
ブイは16.1ft 14sec.と計測している。
サンセットではオニールワールドカップが開催されていて、こんなにいい波。
↓www.surfline.comから3枚
サンセットは10〜12フィートですね。
これをたった4人で、とはものすごく豪華です。
と、昨日に引き続いての大波だが、三日月湾へは行かず、かといって限界を超えたソフトサンドリーフは見る気も起きず、この冬いまだブレイクしていないイナリーズへの期待があった。
別動したフレディが「メジャーリーグベイが今年一番だな、砂がようやく動いたようだ」と留守番メッセージに残してくれた。
ーー大波日は飛行機に乗る前のような無常観への境地まで一瞬で凝縮して悟らせてくれる。
水平線の彼方に海が動く。
セットだ!
チャンネルに、沖に向かって一心に漕ぐ。
やがて波が近づいてくると、それは決して逃れられない切り立ちを、静かなおそろしい牙を見せる。
その波は目の前で崩れ、こちらにやってくる。
ボードを離し、息を思いきり吸う。
心を閉じる、気持ちも閉じる。
そして世界を捨てる。
ここまで書くと自殺者の気持ちのようだが、こちらは「なんとしても生きて帰りたい」のが大きな違いだ。
でもそれを前面に出すと、その弱い気持ちが先に出てしまい、海の下から浮かび上がれなくなるので、上記した「無常観」というのが重要になってくる。
簡単に言うと、ここで一度「全てにさよなら」して波の下に潜るのだ。
人によって違うだろうが、俺は乗っているときよりも沖に出る際に喰らった波の方がはるかに苦しい気がする。
乗っているときは、その愉しさがあって、ミスをしたりしていきなりズドンとやられるからなのかもしれない。
沖に波が入ってきて喰らってしまうのは、ジワリとした恐ろしさがある。
でもそれでも沖にパドルアウトしてしまうのは、この恐ろしさ以上に楽しいことがあるからに違いなく、それを求めているのだろう。
俺はビッグウエイバーではない。
だからこそ波に対して畏怖がある。
その畏怖を持って接しても沖に大セットが入れば、ズッドーンとやられてしまう。
これが無常なのだ。
ある人は恐れない故により大きな波に乗れる。
それを真似できる時もあるし、できないときもある。
そういえば去年の去年の大波の日、イナリーズでカメラ片手に、足ヒレをつけて沖で波を撮っていた。
セットが入る。
写真の場合はサーフボードがないので深く潜れるので波の下に行くのはたやすい。
しかし、この大波の日は少し違っていた。
波の威力がすごく、海底までを引き剥がすパワーを持っていたのだ。
1本目のセットが入る。
ちょうどインパクトの真下付近にいた俺は、
大きく息を吸い、ゆっくりとカメラを持って水底に沈んでいく。
あまりにも大きいので、目を開けて海中波(泡)に当たらないように潜っていくと、深すぎるのか暗く、ヒンヤリとしていた。
上で「ドゴン」と波が海面とぶつかった重い音が聞こえる。
動悸が激しくなる。
ここには俺一人だけだ。
幸運にも波(泡)には当たらずに海面に浮いた。
またさらなるセット波が来ている。
精神を閉じて潜る。
また深く、ものすごく怖いがここでは戻れない。
海面に上がる。
さらなる波が来ている。
少し息苦しいが、1度だけ大きく呼吸したらまた潜らなくてならない。
先ほどと同様に、だがそろそろ呼吸が苦しくなってきた。
少し足ひれのキックを強めて、潜る速度を速めた。
浮かぶ。
大波はまだ来ている。
怖いが、こんな大波を喰らったらジ・エンドである。
また一息だけ大きく吸い、深みに潜る。
暗さには慣れたが、この圧倒的な量の海水の動く速度と、波がブレイクするインパクトの大砲みたいな音に恐怖する。
少しでも早く浮きたい、と気持ちが弱くなったのが結果となったようで、背中に波が当たった。
吸い込まれるように回転し、少し波の動きに持っていかれた。
波から外れると、今度は足を蹴って海面まで真剣に泳ぐ。
遠い、苦しい。
海面、大気を思いきり吸う。
波に持っていかれたおかげで少し次の波との距離が出ている。
3mはかせげたかも。
3回ほど大きく息し、また海に潜るのだが、体があまりうまく動かない。
酸欠か過呼吸か、あまり深く潜れないので、波に捕まった。
背中から頭にかけて持ち上げられるように吸い上げられると、カメラを抱いたまま後ろから高速回転させられた。
悔しい。
が、どうにもならないので、波のなすがままとされる。
右の足ヒレが外れた。
靴紐をリーシュ代わりに使っていたので、紐がねじれて足首が痛い。
波から外れたら、と思っているが波は俺を容赦なく責めたてている。
ようやく波から外れた。
よーし、浮くぞと足を蹴るのだが、足が動かない。
腕はまだ動くので、腕を使ってゆっくりと浮上する。
浮上。
浮上。
と念仏のように唱えながら「浮くこと」それだけを考えて上がっていく。
海面近くまで来た。
波が移動した流れに引き込まれるようで、ここからがなかなか上がれない。
もう50cmが遠い。
考えることはただひとつ
「次の波が来ていたらやばい」
ということだ。
なんとか浮かび、朦朧とする視界で沖を見ると泡だらけ。
変だ。
それは岸側を見ていたからで、沖を見るともう波は来ていなかった。
助かった....。
これが海の恐ろしさで、なぜならこの後5本の波がやってきても何も不思議ではないからだ。
やったぁ。
とか弱く喜び、少し動くようになった足を使い立ち泳ぎする。
息が切れている。
もう岸に上がりたい。
世間に戻りたい。
と上がり、放心状態でさっきまで自分がいた恐ろしい海と波を見ていた。
大事なのは無理はしないことですね。
■
(おまけ)
大自然の暖色放熱。
アニービーチ。
ハワイ州に大波注意報が発令されました。
Surf along north facing shores will be 18 to 22 feet this afternoon.
ブイは16.1ft 14sec.と計測している。
サンセットではオニールワールドカップが開催されていて、こんなにいい波。
↓www.surfline.comから3枚
サンセットは10〜12フィートですね。
これをたった4人で、とはものすごく豪華です。
と、昨日に引き続いての大波だが、三日月湾へは行かず、かといって限界を超えたソフトサンドリーフは見る気も起きず、この冬いまだブレイクしていないイナリーズへの期待があった。
別動したフレディが「メジャーリーグベイが今年一番だな、砂がようやく動いたようだ」と留守番メッセージに残してくれた。
ーー大波日は飛行機に乗る前のような無常観への境地まで一瞬で凝縮して悟らせてくれる。
水平線の彼方に海が動く。
セットだ!
チャンネルに、沖に向かって一心に漕ぐ。
やがて波が近づいてくると、それは決して逃れられない切り立ちを、静かなおそろしい牙を見せる。
その波は目の前で崩れ、こちらにやってくる。
ボードを離し、息を思いきり吸う。
心を閉じる、気持ちも閉じる。
そして世界を捨てる。
ここまで書くと自殺者の気持ちのようだが、こちらは「なんとしても生きて帰りたい」のが大きな違いだ。
でもそれを前面に出すと、その弱い気持ちが先に出てしまい、海の下から浮かび上がれなくなるので、上記した「無常観」というのが重要になってくる。
簡単に言うと、ここで一度「全てにさよなら」して波の下に潜るのだ。
人によって違うだろうが、俺は乗っているときよりも沖に出る際に喰らった波の方がはるかに苦しい気がする。
乗っているときは、その愉しさがあって、ミスをしたりしていきなりズドンとやられるからなのかもしれない。
沖に波が入ってきて喰らってしまうのは、ジワリとした恐ろしさがある。
でもそれでも沖にパドルアウトしてしまうのは、この恐ろしさ以上に楽しいことがあるからに違いなく、それを求めているのだろう。
俺はビッグウエイバーではない。
だからこそ波に対して畏怖がある。
その畏怖を持って接しても沖に大セットが入れば、ズッドーンとやられてしまう。
これが無常なのだ。
ある人は恐れない故により大きな波に乗れる。
それを真似できる時もあるし、できないときもある。
そういえば去年の去年の大波の日、イナリーズでカメラ片手に、足ヒレをつけて沖で波を撮っていた。
セットが入る。
写真の場合はサーフボードがないので深く潜れるので波の下に行くのはたやすい。
しかし、この大波の日は少し違っていた。
波の威力がすごく、海底までを引き剥がすパワーを持っていたのだ。
1本目のセットが入る。
ちょうどインパクトの真下付近にいた俺は、
大きく息を吸い、ゆっくりとカメラを持って水底に沈んでいく。
あまりにも大きいので、目を開けて海中波(泡)に当たらないように潜っていくと、深すぎるのか暗く、ヒンヤリとしていた。
上で「ドゴン」と波が海面とぶつかった重い音が聞こえる。
動悸が激しくなる。
ここには俺一人だけだ。
幸運にも波(泡)には当たらずに海面に浮いた。
またさらなるセット波が来ている。
精神を閉じて潜る。
また深く、ものすごく怖いがここでは戻れない。
海面に上がる。
さらなる波が来ている。
少し息苦しいが、1度だけ大きく呼吸したらまた潜らなくてならない。
先ほどと同様に、だがそろそろ呼吸が苦しくなってきた。
少し足ひれのキックを強めて、潜る速度を速めた。
浮かぶ。
大波はまだ来ている。
怖いが、こんな大波を喰らったらジ・エンドである。
また一息だけ大きく吸い、深みに潜る。
暗さには慣れたが、この圧倒的な量の海水の動く速度と、波がブレイクするインパクトの大砲みたいな音に恐怖する。
少しでも早く浮きたい、と気持ちが弱くなったのが結果となったようで、背中に波が当たった。
吸い込まれるように回転し、少し波の動きに持っていかれた。
波から外れると、今度は足を蹴って海面まで真剣に泳ぐ。
遠い、苦しい。
海面、大気を思いきり吸う。
波に持っていかれたおかげで少し次の波との距離が出ている。
3mはかせげたかも。
3回ほど大きく息し、また海に潜るのだが、体があまりうまく動かない。
酸欠か過呼吸か、あまり深く潜れないので、波に捕まった。
背中から頭にかけて持ち上げられるように吸い上げられると、カメラを抱いたまま後ろから高速回転させられた。
悔しい。
が、どうにもならないので、波のなすがままとされる。
右の足ヒレが外れた。
靴紐をリーシュ代わりに使っていたので、紐がねじれて足首が痛い。
波から外れたら、と思っているが波は俺を容赦なく責めたてている。
ようやく波から外れた。
よーし、浮くぞと足を蹴るのだが、足が動かない。
腕はまだ動くので、腕を使ってゆっくりと浮上する。
浮上。
浮上。
と念仏のように唱えながら「浮くこと」それだけを考えて上がっていく。
海面近くまで来た。
波が移動した流れに引き込まれるようで、ここからがなかなか上がれない。
もう50cmが遠い。
考えることはただひとつ
「次の波が来ていたらやばい」
ということだ。
なんとか浮かび、朦朧とする視界で沖を見ると泡だらけ。
変だ。
それは岸側を見ていたからで、沖を見るともう波は来ていなかった。
助かった....。
これが海の恐ろしさで、なぜならこの後5本の波がやってきても何も不思議ではないからだ。
やったぁ。
とか弱く喜び、少し動くようになった足を使い立ち泳ぎする。
息が切れている。
もう岸に上がりたい。
世間に戻りたい。
と上がり、放心状態でさっきまで自分がいた恐ろしい海と波を見ていた。
大事なのは無理はしないことですね。
■
(おまけ)
大自然の暖色放熱。
アニービーチ。
ブイは12.8ft 16secと、この冬最大値を計測し、風はほぼ無風。
昨日からソフトサンドに行ったウッドからの電話は「軽く8フィートオーバーでクローズアウトしているゾヨ」とあった。
フレちゃんはプアケニケニを見ていたが、6フィートオーバーで猛烈だったので、退散してきたんだそう。
そこで、俺は三日月湾で子供たちをピア周りのビーチブレイクでサーフさせようと、向かうとクレちゃんことクレイグからの電話があった。
「フナキさん、昨日もいい波デシタ。なので、行こうとオモッテイマス。ドーデショーカネー?」
どうせ三日月湾は異常なる混み方をしているだろうし、波乗りするつもりがないまま駐車場に入ると、感謝祭後の金曜日ということもあり、駐車場は大混雑だった。
こんなに遅く来たら(朝10時)駐めるところはないだろうなあ、とがっかりしていると、クレちゃんが駐車スペースを空けて待ちかまえていた。
「フナキさん、早く沖に行きましょう!いい波デスヨー」
三日月湾は混んでいるからサーフする気がなく、子供たちとそこでサーフするからいいですよ、と断るが体も動かしていないし、感謝祭後のこの時間は空いているかも、という甘い期待を胸にパドルアウトすることにした。
駐車場前の浜から沖のインサイドブレイクまでは500mくらい。
そこからピークというかアウトサイドセクションまでは200m程度かな。
その距離があるので、混んでいるのか、または波の正確なサイズはつかめない。
望遠レンズを持っていたので、その400mm側で見ると、インサイドはこんなパーフェクトブレイクだった。
4フィートくらいだろうか?
とにかくボードケースからボードを出すと、クレちゃんが、「そのボードでヤルノですか?」とBD3を見て目を丸くしている。
「ダイジョーブ」とだけ答えて沖にパドルする。
ピアを越えて、途中まで行くと波が見えてきた。
同時に人も見えてきて、そのあまりの多さに気持ちが萎える。
50人?
でもここで戻るわけにはいかないので、あまり気にしないように沖にパドルアウトする。
ちょうど波が来た。
沖のSUPが漕ぐ、乗れない、
次は11フィート程度のガン、それも乗れない、
その手前のプロ系サーファーも乗れそうもないので、それを見ながら奥へ奥へパドルインする。
俺に向かって波が切り立ってきた。(何という幸運だろう!)
ひとりが俺のショルダー側にいて、ほぼ同時にパドリングを始めた。
漕ぎ始めて、俺のBD3が滑り始めると、彼はそれを見ながらきっぱりとパドリングを止める。
さすがクラシカルなブレイクだ。
民度が高く、マナーがいい。
オフショアで少しあおられながらテイクオフすると、気が狂いそうになるほどのロングショルダーだった。
右へ左へとカーブさせて、水の山を滑る。
この感覚は何だろう?
興奮とも違うし、まあ今夜は酒がうまく飲めそうだ。
上がってきて少しすると、三日月湾ローカルのリック・リーボウがやってきた。
俺がBD3でこの波を乗ったことを信じなかった彼が波チェックをしながら
「6〜8フィートは軽くある。これは最低でも7'4"だ。
これ以上ないくらいうねりの向きがいいぞ!」
と興奮している。
今俺はこれを書きながら、乗った、見た、喰らった、潜った波を思いだしているのだが、
ワールドクラスの波に銀河系一の混雑というのが正しいのかなあ。
俺はジャンクでもいいから無人のトムクンズかリリコイでサーフすれば精神的によかったなあ、と感じています。
昨日からソフトサンドに行ったウッドからの電話は「軽く8フィートオーバーでクローズアウトしているゾヨ」とあった。
フレちゃんはプアケニケニを見ていたが、6フィートオーバーで猛烈だったので、退散してきたんだそう。
そこで、俺は三日月湾で子供たちをピア周りのビーチブレイクでサーフさせようと、向かうとクレちゃんことクレイグからの電話があった。
「フナキさん、昨日もいい波デシタ。なので、行こうとオモッテイマス。ドーデショーカネー?」
どうせ三日月湾は異常なる混み方をしているだろうし、波乗りするつもりがないまま駐車場に入ると、感謝祭後の金曜日ということもあり、駐車場は大混雑だった。
こんなに遅く来たら(朝10時)駐めるところはないだろうなあ、とがっかりしていると、クレちゃんが駐車スペースを空けて待ちかまえていた。
「フナキさん、早く沖に行きましょう!いい波デスヨー」
三日月湾は混んでいるからサーフする気がなく、子供たちとそこでサーフするからいいですよ、と断るが体も動かしていないし、感謝祭後のこの時間は空いているかも、という甘い期待を胸にパドルアウトすることにした。
駐車場前の浜から沖のインサイドブレイクまでは500mくらい。
そこからピークというかアウトサイドセクションまでは200m程度かな。
その距離があるので、混んでいるのか、または波の正確なサイズはつかめない。
望遠レンズを持っていたので、その400mm側で見ると、インサイドはこんなパーフェクトブレイクだった。
4フィートくらいだろうか?
とにかくボードケースからボードを出すと、クレちゃんが、「そのボードでヤルノですか?」とBD3を見て目を丸くしている。
「ダイジョーブ」とだけ答えて沖にパドルする。
ピアを越えて、途中まで行くと波が見えてきた。
同時に人も見えてきて、そのあまりの多さに気持ちが萎える。
50人?
でもここで戻るわけにはいかないので、あまり気にしないように沖にパドルアウトする。
ちょうど波が来た。
沖のSUPが漕ぐ、乗れない、
次は11フィート程度のガン、それも乗れない、
その手前のプロ系サーファーも乗れそうもないので、それを見ながら奥へ奥へパドルインする。
俺に向かって波が切り立ってきた。(何という幸運だろう!)
ひとりが俺のショルダー側にいて、ほぼ同時にパドリングを始めた。
漕ぎ始めて、俺のBD3が滑り始めると、彼はそれを見ながらきっぱりとパドリングを止める。
さすがクラシカルなブレイクだ。
民度が高く、マナーがいい。
オフショアで少しあおられながらテイクオフすると、気が狂いそうになるほどのロングショルダーだった。
右へ左へとカーブさせて、水の山を滑る。
この感覚は何だろう?
興奮とも違うし、まあ今夜は酒がうまく飲めそうだ。
上がってきて少しすると、三日月湾ローカルのリック・リーボウがやってきた。
俺がBD3でこの波を乗ったことを信じなかった彼が波チェックをしながら
「6〜8フィートは軽くある。これは最低でも7'4"だ。
これ以上ないくらいうねりの向きがいいぞ!」
と興奮している。
今俺はこれを書きながら、乗った、見た、喰らった、潜った波を思いだしているのだが、
ワールドクラスの波に銀河系一の混雑というのが正しいのかなあ。
俺はジャンクでもいいから無人のトムクンズかリリコイでサーフすれば精神的によかったなあ、と感じています。
北西コンティニュー。
とおるのブログを見ると、ものすごい低気圧が日本の北にあって、あれならこっちの波もかなり大きくなりそうだ。
ここまで届くので確か5〜7日間かかるので、来週はすごい波だろうな、と空気を飲み込んだ。
ソフトサンドはまだ平和なもので、オーバヘッドちょいのセットが新島風にブレイクしている。
望遠レンズで近寄るとこんな波質です。
掘れとパワーは弱いけど、その分楽しい斜面。
この写真は先週のうねりで、長く距離の出るボトムターンにこだわってみました。
先日使用した写真の一枚前のシークエンスですね。
ハナペペの街で虹を見て、コーヒーを飲みながらゆっくり帰宅。
オフィスに到着すると、クリスチャン(・ワック)からのメールで
「表紙になったよ!見てくれ〜」
とこのファイルが添付されていました。
すごい!
オンザボードの表紙だ。
いつ発売なのかをMIOさんに聞くと、「今日です」と言う。
とすると、昨日着いたオンザボードは1号遅れですね。
中にもクリスチャン特集がたっぷり入っているそうで、これを読むのがすごく楽しみです。
(おまけ)
今日は感謝祭なので、学校はお休みです。
ノアがスターウオーズ(以下、SW)のスピンオフ(派生作品)の「クローンウオーズ」をTVで見ていた。
映画版とTVシリーズ版があって、TVシリーズはまだコンプリートしていないけど、文庫版ならこれだけ読みました。
じつは大のSWマニアなのです。
元々はエピソード6の後がどうなったかに興味があり、それを調べていくうちにこれらのスピンオフを見つけました。
アメリカではルーカススタジオに公認されているものだけでもかなりのタイトルが発刊されていて、でも日本語に翻訳されているのは1/3と少ない。
英語でも読めないことはないけど、日本語マニアなので全号の翻訳版を望みます。
ノアはというと、図書館から借りてきたコミックブックでSWスピンオフを追っている。
中身は細かいエピソードに分かれていて、これはクローントルーパー物語。
クローンウオーズでの英雄オビワン@惑星カミーノ、
俺の大好きなジャバ宮殿内でのストーリー等、というようにあちらこちらの惑星でのスピンオフが描かれています。
フレちゃんは感謝祭について
「全てに感謝する日だぞ」
と教えてくれた。
いつも全てに感謝しているが、今日はもっと多くのことに感謝します。
そしてこんな極私的なブログにいつも付き合っていただきありがとうございます。
本当に感謝しています!
Thank you very much!
北西うねりが上がっているというので、4時に起きてイナリーズに向かう。
南と、少し北がまわりこんでくるコンディション。
砂がまだ動いていないようで、地形はまだまだ。
深いところからいきなり浅くなるので、このようにリップは厚く、極限まで掘れあがっていた。
ドドゲ先輩がいたら「こんなの、人さまの乗る波じゃねえぞ!」と怒りそうなセットアップ。
今までの北うねりできちんと砂は動いているのだが、この2週間ずっと続いている南東うねりで戻されているのだと推測する。
この北西うねりは週末にかけて大きくなるようです。
「20フィートまで上がるだろう」
と予想されているが、この3回連続してサイズを外しているので、俺もフレちゃんも実際に見ないと信じられないね、とこれには懐疑的なのであります。
10フィート?
干潮なので一度戻って、フレちゃんと彼の自宅で合流し、またイナリーズ方面に行くこととなった。
あっちまで2回行くのは偉い、とフレちゃんに褒められた。
ソフトサンドに着くと、予想通りのオーバーヘッドコンディション。
しかし、地形に対してうねりの角度がないようで、どこもパッとしないブレイクだった。
1990年代の新島といった波質である。
波をきちんとチェックするフレディ。
何本来るのか、大きいのはどのようにブレイクするのか、カレントの向きと速さ、そしてチャンネルとうねりの角度を分析していた。
ガールズサーファーもやってきた。
来年用のZ1インナースーツ、長袖版をテスト。
暖かいけど、いくつかの修正が必要ですね。
新しいものを作るのは楽しいけど、簡単ではありませんね。
昨日も書いたけど、水の入らなくなったBD3は、聞き分けの良くなった子供みたいで手がかからない分、さみしいなあ。
シエィ(・ロペス)からのメールには彼のホームグラウンドのパーフェクションが添付されていた。
いい波だ!
そうだ、俺のイナリーズ作品を表紙にした「ソウルウエーブ」という本が発刊されました。
うれしいなあ。
この作家さんに会ってみたい。
本の入った国際郵便が届き、開けるとオンザボード誌!
ここは田舎なので、届くまで時間がかかるなあ、と弊社関連ページを紹介させていただきます。
まずはロングボード紹介ページがあって、
ここにはAVISOのCJ 9'0"を掲載していただきました。
速く、早く、取り回しが世界一だとCJネルソンが評した自信作です。
そして勇人さん家によるSURFER GIRLの表紙広告。
マリちゃんの持っているもはJJロケットフィッシュですね。
そして、クリスチャン・ワックの日本旅特集。
AVISO HF彼モデルでのリッピングシークエンス。
クイバー紹介にはDVSのロケットツインも持っていました。
この時はまだBD3を持っていないのですね。
撮影されたのは夏前ですものね。
そして、またもやクリスチャン。
もうひとつの封筒にはサーフィング誌からの封筒で、「おお!報酬の小切手が入っているのかな?」と開けたら新作スタッフTシャツのお知らせでした。
明日の波はもう少し上がりそうです。
そして大きなうねりがこちらに向かっていて、悪いニュースとしてはそれと一緒にオンショアもあるそうです。
もう何でもわかっちゃうのですね。
すごいような、味気ないような....。
南と、少し北がまわりこんでくるコンディション。
砂がまだ動いていないようで、地形はまだまだ。
深いところからいきなり浅くなるので、このようにリップは厚く、極限まで掘れあがっていた。
ドドゲ先輩がいたら「こんなの、人さまの乗る波じゃねえぞ!」と怒りそうなセットアップ。
今までの北うねりできちんと砂は動いているのだが、この2週間ずっと続いている南東うねりで戻されているのだと推測する。
この北西うねりは週末にかけて大きくなるようです。
「20フィートまで上がるだろう」
と予想されているが、この3回連続してサイズを外しているので、俺もフレちゃんも実際に見ないと信じられないね、とこれには懐疑的なのであります。
10フィート?
干潮なので一度戻って、フレちゃんと彼の自宅で合流し、またイナリーズ方面に行くこととなった。
あっちまで2回行くのは偉い、とフレちゃんに褒められた。
ソフトサンドに着くと、予想通りのオーバーヘッドコンディション。
しかし、地形に対してうねりの角度がないようで、どこもパッとしないブレイクだった。
1990年代の新島といった波質である。
波をきちんとチェックするフレディ。
何本来るのか、大きいのはどのようにブレイクするのか、カレントの向きと速さ、そしてチャンネルとうねりの角度を分析していた。
ガールズサーファーもやってきた。
来年用のZ1インナースーツ、長袖版をテスト。
暖かいけど、いくつかの修正が必要ですね。
新しいものを作るのは楽しいけど、簡単ではありませんね。
昨日も書いたけど、水の入らなくなったBD3は、聞き分けの良くなった子供みたいで手がかからない分、さみしいなあ。
シエィ(・ロペス)からのメールには彼のホームグラウンドのパーフェクションが添付されていた。
いい波だ!
そうだ、俺のイナリーズ作品を表紙にした「ソウルウエーブ」という本が発刊されました。
うれしいなあ。
この作家さんに会ってみたい。
本の入った国際郵便が届き、開けるとオンザボード誌!
ここは田舎なので、届くまで時間がかかるなあ、と弊社関連ページを紹介させていただきます。
まずはロングボード紹介ページがあって、
ここにはAVISOのCJ 9'0"を掲載していただきました。
速く、早く、取り回しが世界一だとCJネルソンが評した自信作です。
そして勇人さん家によるSURFER GIRLの表紙広告。
マリちゃんの持っているもはJJロケットフィッシュですね。
そして、クリスチャン・ワックの日本旅特集。
AVISO HF彼モデルでのリッピングシークエンス。
クイバー紹介にはDVSのロケットツインも持っていました。
この時はまだBD3を持っていないのですね。
撮影されたのは夏前ですものね。
そして、またもやクリスチャン。
もうひとつの封筒にはサーフィング誌からの封筒で、「おお!報酬の小切手が入っているのかな?」と開けたら新作スタッフTシャツのお知らせでした。
明日の波はもう少し上がりそうです。
そして大きなうねりがこちらに向かっていて、悪いニュースとしてはそれと一緒にオンショアもあるそうです。
もう何でもわかっちゃうのですね。
すごいような、味気ないような....。
北西うねりが届かない。
少し入っている、という情報だが、ブイが動いていないのでソフトサンドには行かずに闘牛岬で軽くサーフする。
たまに胸くらいの腰波。
トレードウインド、つまりオフショア強し。
風も気温も寒くなってきたなあ。
先週はセットが来ると、なかなか前に進まずに苦労したので、こういう日は目的を持ってパドルアウトする。
それは、
1.全力で深く漕ぎ、ピークに出るまでは決して休まない
2.少しの泡でも大波だと思って、しっかり確実にダックダイブする
3.ダックダイブ後は、揺れないように、そして真っ直ぐの姿勢に0.1秒でも早くなるように留意し、パドリングを開始する
4.テイクオフの際は1〜2回余計に漕いでからテイクオフする
5.沖での波待ちの際に逆真流ダックダイブの練習に励む
6.巻かれた時はなるべく長く波の中に留まるようにして、長時間水中にいたら、という想定で留まる
7.巻かれた後にボードを掴むまでを0.1秒でも早くして、一瞬で完璧なパドリングの姿勢になるようにする
という7箇条です。
波が上がり、流れが速くなって、パドルがきつくなって、しっかりゆっくりと息が上がらないようにしていたら、「ああ後少しでリップを潜れたのに〜」という位置でズゴン、と喰らってしまって苦しい思いをしたのです。
もし最初から全力で沖に漕いでいたらそれは喰らわなかった波であること、または「喰らうと苦しいからそこまで全力で漕げなかった」自分がいました。
なので、体質改善というか、パワーアップのために先日からこの7箇条をきちんとこなしています。
次の波が来れば、この結果が明白となりますね。
そうだ、昨日直した修理は完璧だったようで、水がもう入らなくなりました。
この3ヶ月間、ボード内に入水し、そしてセッション後半に調子が上がっていたので、その変化がないのはなんというのかな、少し寂しい感覚です。
で、リーシュプラグを開けて、水を入れようかと思いました。(笑、でも本当です)
それと、AVISOの噂話で『大量に水が入ると沈む』と聞いていましたがそんなことは全くなく、ボードを持つまで気がつかなかったこともジョンに報告しておこうっと。
↑サーフウオッシュ中の俺です。
このTシャツは、実は新作なのです。
絵柄や詳細は12月になったら発表します。
冬に発表するTシャツもサーファーならではですね。
長袖シャツの上へ、下に着てください。
でももう12月なんですね。
2008年も終わりかあ。
時の経つのは早いなあ。
と少し昔のSURFER誌をパラパラやっていたら、AVISOロケットツインの写真が掲載されていた。
そしてカイラを学校に迎えに行き、ジャンバジュースというジュース屋さんでランチとしました。
俺は手前の「アサイカップ」というブラジル果物とバナナ、ナッツのミックス。
カイラは「マンゴーピーチ・トッパー」という似たようなもの。
これに猛烈に体に良いとされるウイートグラス(Wheatgrass)という絞りたての青汁(*まずい)を1カップ($1.95)飲んで、さっぱり健康的ランチです。
帰りにコロアタウンで虹を見ました。
カメラがなかったので、携帯カメラでパシャリ。
「(波は)明日から大きそうだなあ」
と、息を止める練習をしながら車の運転をしていました。
はあはあ。。
■
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プロフィール
名前:Naki 2009 または船木三秀
HP:NAKISURF
性別:男性
職業:専門職
趣味:海
自己紹介:
11年暮らしたカリフォルニアからノースハワイ島に住みかえ、毎日クオリティの高い波で波乗りをしています。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
また、カリフォルニア州、サンクレメンテ発のサーフショップ『NAKISURF.COM』も運営しております。
こちらは長年培ったサーフ業界のコネクションを活かし、世界で一番誇れるWEB STOREを目指しておりますので、どうぞご覧になってください!
ぜひ!
どうぞよろしくお願いします。
私は波乗り殉教者で、肩書きはプロサーファー、写真家、画家、ルポライター、デザイナーです。
風が創ったさざ波が合わさり、遠くの洋(うみ)から陽の下、夜の中を駈けてきたうねりに乗る、というような気持ちで波に接している。
その欲求と探求心は飽くことがないようで、小さい頃からの夢であった世界の海を旅し、自分なりのアウトプットを続けています。
波を知ることは海を知ること。その深遠無限のインスピレーションを感じ、ゆらゆらと絡まった日々をこのブログで綴れたらなあ、と。
そんな波乗りの奥深さ、その意識や感覚を文章、写真、絵で表現できたらと思っています。
同業の方、同じ夢の方、海が好きな方、波乗りを愛する方、この場でお話しましょう。
ありきたりの道具論に留まらないメッセージをみなさまと創ってみたいのです。
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